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M44雑嚢 (Brotbeutel 44) 初期型

こんにちは、エーデルマンです。だいぶん寒くなってきましたね。早くも街中にはクリスマスツリーが飾られて一気にほんわかムードになってきました。今年もあと一ヶ月と少し、風邪をひかないよう頑張っていきたいと思います。
さて、本日はタイトルの通り1944年に採用されたブロートボイテル(パン袋)「M44雑嚢」についての考察したいと思います。

breadbag2-1.jpg 
なおM44雑嚢については、過去に2度ほど記事にしています。 

おさらいですが、M44雑嚢と一般的なM31雑嚢との違いは、M44には小銃用のクリーニングキットを収納するポケットが付いていることです。
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またこの雑嚢は、末期に採用されたとあって省力化されており、ウエストベルトに通すループのボタンが廃止されウエストベルトを装着した状態では外すことができなくなっています。また中央のフックも廃止され、同じくループ化しています。
breadbag2.jpg
breadbag12.jpg 
実はこの末期に作られた雑嚢については個人的には少々モヤモヤ感がありました。

なぜなら、クリーニングキットなど野戦服のポケットや雑嚢にそのまま入れておけば良いものの、わざわざ専用のポケットを付ける手間と、ウエストベルト取り付け部の省力化がどうも不釣り合いだったからです。

同じくブログで初期タイプに兵士が自分でポケットを取り付けたと思われる雑嚢を紹介しましたが、目的を果たすなら、このようなシンプルなポケットで良いわけです。
B-Bag03.jpg
上蓋用のストラップが飛び出し防止も兼ねており、わざわざ専用のストラップを取り付ける必要ありません。

M44-3-6.jpg    
こちらはM44雑嚢のポケットのクローズアップですが、素人目にも相当な技術と工数がかかっていることが判ります。

最末期”タイプなど、まさにカオスです。 ここまで省力化(というか裁縫技術が無さすぎ・・・)されているのに、ポケットは綺麗に縫い付けされています。
breadbag4-1.jpg  
モヤモヤしていたところ、一つの仮説が浮かび上がりました。 上蓋とモノを入れる袋部分、ループは別パーツになっており、パーツの製造と最後の縫い合わせは別々の時期だったのではないでしょうか?

もう一度最末期タイプの写真を見ると材質は別になっています。

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この疑問に答える雑嚢がついに見つかりました。それが、こちらの雑嚢です。

BBM_1-1.jpg BBM_2.jpg 
上蓋部分やループは一般的な中期の雑嚢と同じです。この雑嚢は比較的余裕があった時期に作られたようですが、末期の雑嚢と同じくポケットが付いています。
BBM_3-1.jpg 
あくまで推測ですが、現在残存しているM44雑嚢の多くは戦局が悪化した時の最終工程で作られた、ということは無いでしょうか?

最後にポケット付きの雑嚢を並べてみました。

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BB-4.jpg
まぁ、どうでも良い内容ですが、ヒマに任せて日記にしてみました。


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ピッケル(Eispickel)

皆さんこんにちは、エーデルマンです。
秋も深まってきて食べ物の美味しい季節になりました。週末は手軽で栄養満点な鍋料理を楽しんでいますが、そろそろ和風鍋のネタに尽きてきたので、アイントプフに挑戦しようかと思っています。

さて、今回はドイツ軍山岳猟兵が使った(かも知れない)FULPMES製のピッケル(Eispickel)をアップしたいと思います。 
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以前紹介したSTUBAI製ピッケルよりも一回り大きいサイズで、ヘッド長は31cm、全長は85.5cmです。 

ヘッドは人気の"アッシェンブレンナー"型です。
fulpmes2.jpg  
アッシェンブレンナーは戦前・戦後に活躍した“ヒマラヤ・ペーター”こと、オーストリアの登山家ペーター・アッシェンブレンナー(1902-1998)の名前です。(アッシェンブレンナーは、大戦中は山岳猟兵、陸軍山岳ガイド:Heeresbergführerでもあった) 

fulpmes3-1.jpg 

ヘッドの刻印。
fulpmes4.jpg 
FULPMESのロゴ。丸の中にWELK FULPMESの刻印があります。
fulpmes5.jpg 
反対側。アッシェンブレンナーの名を冠したピッケルはまたたく間にヒットし、大量にコピー品が出回ったために本物の証である「ORIGINAL」「GES.GESCH.」(登録商標)の刻印が上下に打たれています。

fulpmes6.jpg 
ピッケルバンドは鉄製リング留めで、バンドの色はフィールドグレイです。フィールドグレイは軍用と言われていますが、官民の区別は無かったと思われます。 

fulpmes7-1.jpg 
STUBAI(左)とFULPMES(右)との比較。FULPMESの方が約5cm長いです。 
FULPMESとSTUBAIの関係ですが、オーストリアのStubai谷の小さい鍛冶職人の共同組合であるFulpmes Werk(Werk=工房)が、国防軍と契約する為に会社化、それが最終的にStubai社となったという説があります。
fulpmes10.jpg
FULPMESとSTUBAIの刻印 
いずれにせよFULPMESの刻印があるものは戦前に作られた可能性が高く、念願かなって入手することができました。


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分隊用ストーブ (Feldkocher fur ein Gruppe)

こんにちはエーデルマンです。前回の日記では魔女の一撃(注:ぎっくり腰のことを古くからヨーロッパでこのように呼ぶ)になったと書きましたが、やっと治ったらと思ったら今度は五十肩 (注:ヨーロッパでは別名"天使の羽交い締め“・・・・ウソです)になってしまいました。ちなみに私はアラフィフですが、厳密にはまだ四十代です。まぁ、"四十肩"とも言うので、対外的には四十肩と言っていますが。
寄る年波には勝てず、急速に老化を感じる今日この頃です。

さて、今回はドイツ軍が使用したガソリンストーブ、いわゆる"分隊ストーブ"のバリエーションを紹介したいと思います。
1_STOVE22.jpg
まずはGutav Barthel社の「JUWEL 33」から。
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違いはストラップとそれを通すループの有無のみで、缶の形状やサイズ、上下の蓋にエンボスされた刻印は全く同じです。 なおストラップなしが戦前、ストラップ有りが戦中モデルと言われていますが真偽のほどは定かでありません。

21_STOVE.jpg  
バーナー部分。タンクの素材が違います。右が真鍮製、左がスチール製です。

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5_STOVE19.jpg  
なお真鍮製のモデル銘記は「JUWEL 33」、スチール製タンクの方は「JUWEL 33U」となっています。

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写真の取り扱い説明書は「JUWEL 33U」用です。この"U"が何を示すのは不明ですが、一部の部品番号の末尾が"U"になっており、これらの部品を変更したモデルと思われます。

10_STOVE16.jpg 9_STOVE22-2.jpg  
バーナーの裏側。スチール製、真鍮製共にアムトと「H 1941」の刻印があります。

続いて「ARARA 37」です。

11_STOVE11.jpg 

フェルトグラウ、パンツァーグラウといった塗装色以外に、蓋に「ARARA 37」のエンボス加工有無しが違っています。


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エンボス有りの方は蓋の裏にメンテナンスツールがチェーンで固定されています。

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フェルトグラウ(左側)の風防には蓋を固定する為のネジが切ってあります。 その為、五徳が内側になっています。


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タンク部の文字が、フェルトグラウの方が刻印でパンツァーグラウの方はエンボス加工になっています。

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そのほか気になったのがこのマーク。CTR 15というのは企業名でしょうか? 

17_JUWEL17.jpg 
どこかで見たと思ったらJUWEL 33のバーナー本体や説明書にも"CTR"という文字があります。 
ネットで調べたところ、CTRは「Chemische-Technische Reichsanstalt(化学技術帝国研究所)」の省略形のようです。

Wikipediaでこのような記述(Google翻訳はこちら)を見つけました。
CTRは連邦材料研究試験研究所 ( BAM )の前身で「連邦研究所の最も有名な仕事の1つは、花火などの火工製品のレビューです。 (中略)BAMの他の活動としては、 危険物輸送のための危険物容器の承認、損傷と事故の早期発見のための非破壊材料試験の開発(以下略)」とあるのでJUWEL 33は5番目に、ARARA 37は15番目にCTRで認定されたストーブという理解で良いと思います。

17_JUWEL18.jpg
「1920–1945: Chemisch-Technische Reichsanstalt (CTR) als Nachfolgeeinrichtung des 1889 gegründeten Militärversuchsamtes」とあるので、CTRは1945年まで存在していたとのこと。JUWEL 33のような軍所有を示すような刻印はARARA 37では見つかっていませんが、第二次大戦中に製造されたことは間違いないようです。

最後に「H42」です。

 18_STOVE2-1.jpg  
"H42"は、Heer(陸軍)に1942製採用になったというコレクターの意見がネット上で散見されますが、本当かどうかは分かりません。
20_STOVE17.jpg 
上記で紹介した「ARARA 37」と全く同じデザインです。どちらかがオリジナルだと思いますが、ここまで一緒だとパテント問題など発生し無かったのでしょうか?
20_STOVE9.jpg 
刻印は"H42 NUR FUR BNENZIN  WIKTORIN”のみ。JUWEL33やARARA37のようなCTRの刻印はありません。
 
WIKTORINはウィーンにあったランプメーカーのようです。
19_STOVE23.jpg


ドイツ軍はガソリンストーブを部隊支給しましたが、配給の割合はバラバラで、フィンランド北部に駐留していた山岳部隊には猟兵2人に1つガソリンストーブが支給されたとする一方でグロースド イッチュランドは中隊でガソリンストーブ20個だったようです。


21_STOVE2-1.jpg 
以上、ドイツ軍分隊ストーブのバリエーション紹介でした。


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官給セーター (Schlupfjacke) 

こんにちは、エーデルマンです。先週、魔女の一撃に見舞われました。ヨーロッパではぎっくり腰をそのように言うそうです。やれやれ、しばらくは安静にしなければ。。。

さて、本日はドイツ軍が兵士に支給したM36セーター(Schlupfjacke 36)をアップします。

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Sweater001.jpg 
M36セーターはM36野戦服と同じ時期に採用されました。薄手のセーターで保温性に優れ、兵士は野戦服の下に重ね着しました。

pullover12.jpg  
こちらは山岳猟兵のSoldbuchの支給品目ページ。この兵士には支給されなかったようです。

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こちらは以前の日記で紹介した官給セーターです。Vネックのラインが太いタイプで、当時の写真からドイツ軍で使用されていたと判明しました。
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タグにはメーカー名と所在地“Beriln”、サイズ表記“GR.3”が記されています。(GRは「Größe=サイズ」の省略、3はSサイズの意味) 


SWEATER_1.jpg  

そしてこちらが今回入手したM36セーター。Vネックの細いグリーンのラインが特徴です。

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残念ながら所々に虫食いのような穴が空いてます。軍用っぽく無い服は、戦後の生活で多くが消耗されてしまいました。特にセーターは残存数は少なくなっており、これでも"美品"の部類です。

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グリーンのラインは1cm、薄いグレーの本体とのコントラストから当時の白黒写真でもはっきり分かります。
 

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袖にもラインがありポイントになってします。 
pullover4-2.jpg    
こちらのセーターもSサイズです。このようなサイズ表記のみのタグは官給品の特徴です。 

File0015_cr.jpg 
Vネックセーター以外に丸首、タートルネックのセーターも存在しています。入手したら順次アップしますね。

ところで東部戦線のドイツ軍兵士にとって魔女といえばこちら。
Natalia Meklin 
そう、Nachthexen(夜の魔女)こと第588夜間爆撃連隊の女性パイロット。うーんキレカッコイイ。 


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M35書類ケース (Meldekartentasche 35) Part5

 こんにちは、エーデルマンです。朝晩は少し涼しくなりましたが、まだまだ日中は残暑が厳しいですね。このブログに掲載している写真のほとんどは屋外の特設スタジオ(=ベランダ)で撮影しているのですが、今年の夏は猛暑で何度か熱中症になりかけました。特に今回の日記は撮影点数も多かったので大変でした。

趣味に命をかけているブログということを理解いただけたところで、今回は「測る」をテーマに"書類ケースの中身"を日記にしたいと思います。

mapall1.jpg

・定規(Messen)

こちらはシンプルな定規です。座標線を引いたり、距離を測るのに使用します。
2map_measure2.jpg
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三角定規もありますが、どこに仕舞ったのか、見つからないので写真はありません。

ー 射程距離計(Schußweitenmesser))

目盛と2万5千分の1のSchußweiten=射程距離が刻まれている特殊な定規です。 (こちらで記事にしています)
4mapcase13-1.jpg
5mapcase16.jpg

・コンパス(Zirkel)


地図で使う場合はコンパスは円周を描くためではなく、支点とそこから等しい距離を維持したまま移動できる状態の筆記具となります。
6Zirkel1.jpg 
両方針になっていて、円周を等分したり、寸法の転記などに使用されます。
7Zirkel2.jpg 


・行軍コンパス(Marschkompaß)

コンパスは方角を知る最もオーソドックスなツールです。
8map_measure4.jpg 

9compass1-1.jpg

方角を知る他に交会法で位置や距離を計測できます。
10mapcase10-8.jpg 

いわゆる“戦前タイプ”で、ライヒスヴェーア時代に導入されました。
スチール製で蓋にMK( Max Kohl、 Chemnitz)のコードとシリアルナンバーが刻印されています。

11compass6-3.jpg 

ここでちょっと行軍コンパスのバリエーションの紹介。
こちらは市販品で軍用でも使用されたベークライト製のコンパスでメーカー名の「Busch Rathenow」の刻印があります。

12compass6-2-2.jpg
13compass7.jpg 

こちらは戦時タイプでミラーが上蓋と一体化するなど省力化されています。Bush社製で、CXNのレターコードのみ刻印されています。
14mapcase10-9.jpg 

15Compass2-1.jpg 
こちらのタイプの詳細は弊ブログで記事にしています。

番外編として時計で方角を知る方法もあります。
16Watch.jpg 

17Dinstuhr0-1.jpg 


・キルビメーター(kurvenmesser)

曲線の距離を自由に測ることができます。主に地図上の道路、鉄道などの距離を測るのに用います。
18mapcase11.jpg 19map22.jpg 


・分度器・座標定規(Planzeiger u. Zielgevierttafel)

これらはGEBR. WICHMANN社製の透明なセルロイド製の分度器・座標定規で地図の上に置いて距離や角度を計測します。

ー 分度器(Planzeiger)

砲兵部隊に支給された163mm x 218mmの楕円形の大型の分度器で、6400ミル(ドイツ語ではシュトリヒ)単位で角度を測ることができます。中央の方位角を風向きに合わせて角度を補正できるようです。
20practor.jpg 21map0-1.jpg 



REIBERTにも記載されている一辺が740mmの正方形の座標定規です。
21practor.jpg
 22SCALE12.jpg 
ー 座標定規=Zielgevierttafel

こちらの座標定規もREIBERTに記載されています。214mm x 140mmの長方形で座標線(方眼)が刻まれています。
23practor.jpg 
24SCALE11.jpg 


分度器・座標定規を保護する為、専用のポーチが用意されています。

ー K.W.27(Kartenwinkelmesser 27)
28SCALE9.jpg

ー Z.m.P(Zielgevierttafel mit Planzeiger)
29SCALE8.jpg
K.W.27は楕円形の大型分度器とZielgevierttafel両方を入れることができるよう、内部には仕切りがあります。ただし大型分度器に合わせて作られている為、書類ケースには入りません。
30mapcase10-8.jpg  
一方Z.m.Pは名前の通りZielgevierttafel用で仕切りがなく、大きさ的に大型分度器は入りませんが、書類ケースには入ります。
31SCALE3-1.jpg  
その他の分度器・座標定規。必要に応じて部隊あるいは私費で購入して付け足しました。
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26mapcase10-6.jpg 
27map11.jpg
・クリノメーター(Deckungswinkelmesser)

クリノメーターは勾配を測る光学測定器で、機関銃や迫撃砲の射角を決める際に使用されました。
32SCALE.jpg 
33Deckungswinkelmesser0.jpg 36Deckungswinkelmesser.jpg 
本体中央にスケール付きのスリットレンズがあります。
34w078.jpg 
地表に0の目盛りを合わせ、そこから上下±の角度から勾配を測ります。

map7.jpg 
以上、測量やオリエーテーリングについては根本的に分かっていない為、間違っている記述も多々あると思います。その場合はコメント欄でご指摘いただければ幸いです。
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白兵戦章 (Nahkampfspange)

こんにちは、エーデルマンです。お盆休みはいかがお過ごしでしょうか? 私は連日暑いので外出は控え、もっぱらTSUTAYAプレミアムで一日3本旧作ビデオを見ることをノルマにしております。

さて、本日は白兵戦章 銅章( I. Stufe Nahkampfspange)を記事にしたいと思います。
白兵戦章は近接攻撃により授与される歩兵突撃章(Infanterie-Sturmabzeichen)の上位の戦功章として1942年11月25日に制定されました。

CCC1-1.jpg  
CCC2.jpg
白兵戦章についての説明はいつもの通りWikipediaから。

一定期間、戦車などによる装甲兵力の支援なしで近接戦闘を行ったドイツ国防軍及び武装親衛隊の軍人が授与対象で、軍服の左ポケットの上部に佩用した。

この勲章には、授与基準を満たした近接戦闘を行った日数によって、金章、銀章、銅章の三等級が存在し、特に金章は、騎士鉄十字章にも匹敵する名誉でアドルフ・ヒトラー総統が直々に授与することもしばしばあった。 

-「Wikipedia」より-

授与条件である日数は金章(III. Stufe)が50日、銀章(II. Stufe)が30日、銅章(I. Stufe)が15日となっています。なお重度の負傷により、これ以上の戦闘続行が不可能と判断された場合、規定の日数はそれぞれ40日、20日、10日に短縮されました。

国防軍兵士1800~2000万人のうち銅章が3万6400人、銀章が9500人、金章が631人に授与されたとのこと。一級鉄十字章が30万人に授与されたのに比べると、受章者数は非常に少なかったことが判ります。

CCC3.jpg

本体のサイズはヨコ980mm、タテ250mmです。本体は亜鉛合金製、中央の四角いバックパネルはスチール製です。

CCC7-1.jpg  

内側に少し湾曲しており、裏面にあるピンで左胸に佩用するようになっています。

CCC5-1.jpg  
正面には国家鷲章とその下には柄付き手榴弾と銃剣、周囲は樫の葉と実がデザインされています。

CCC14.jpg  
当ブログにリンクを貼らせていただいているPEIPERさんの記事によれば、左側が設計元、右側が製造元とのことです。(補足:"FEC"はラテン語の"Fecit"の短縮形で“~製”という意味、"W.E. PEEKHAUS"は、多くの戦時メダルをデザインしたグラフィックアーティストのWilhelm Ernst Peekhausを表しているようです)

11_20110904105332.jpg 
さて、白兵戦章といえば我らがシュタイナー曹長ですが、彼が佩用しているのは金章か銅章のどちらか?という論争が以前からありました。(ウソです)

CCC9.jpg
画面では金色に見えますし、近接戦闘は朝飯前という彼なら最高位の金章受章も十分有り得るでしょう。

しかしながら記録によると金章が初めて授与されたのは1944年8月27日とのこと。映画の舞台は1943年(秋?)なのでこの時点で金章を入手することは不可能です。
さらに1944年8月30日付けで金章受章者には自動的にドイツ十字章金章も授与されることになり、右胸にドイツ十字章が佩用されていないことから、金章では無く銅章ということになります。

Bundesarchiv_Bild_183-J28419,_Himmler_überreicht_die_Goldene_Nahkampfspange
1943年12月に受章者へ白兵戦金章を手渡すヒムラー。受章者には21日間の特別休暇も付与されました。

CCC11.jpg 
とまぁ、揚げ足取り的な考証は置いておいて、小隊長のマイヤー少尉も白兵戦章(こちらは明らかに銀章)を授与されており、現場の経験値からもシュタイナーが金、マイヤーが銀というコンビネーション以外は考えられません。

CCC13.jpg

以上、今後もし所有証明書やSoldbuchの記録、さらに奇跡的に銀章や金章など入手できれば順次アップしていきたいと思います。


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M43 野戦キャリングフレーム (Tragegestell 43)


こんにちは、エーデルマンです。暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
しかし、まだ8月の初旬なんですね。(^_^;) 私は極端に暑さには弱い体質なので、一日も早く秋になって欲しいです。

さて本日はドイツ軍歩兵部隊が使用したM43野戦キャリングフレーム(Tragegestell 43)をアップします。
Tragegestell_6-4.jpg 
名前については無理にドイツ語から翻訳せず、“トラーゲゲステル 43”とドイツ語のままでも良かったんですが、この形を見た瞬間、古き良き時代の「フレームザック」が脳裏に浮かんだ為、"フレーム"は外せないと判断、最終的に弊ブログでは「M43野戦キャリングフレーム」としました。

ちなみに同時に浮かんだ「背負子」も命名候補に挙がりましたが、"野戦"という言葉も使いたかったので、二つ繋げて"野戦背負子"というのもしっくりこなかったので却下しました。

Tragegestell12.jpg
M43野戦キャリングフレームは、1939年に採用された上記のTragegestell 39が原型になっていると言われていますが、M39の方は用途が迫撃砲弾の運搬に限定されており、フレームの形もかなり違います。

それではM43野戦キャリングフレームを詳しくみていきましょう。

Tragegestell_2-0.jpg
M43野戦キャリングフレームは文字通り金属製フレームにウェブストラップの組み合わせの背負子で、個人装備では無く分隊装備を運搬する為に導入されました。

Tragegestell_14-4.jpg
本体の寸法は上記の通り。背中全体で背負う感じですね。装備を固定するストラップは縦に一本、横に着脱式が一本付属しています。(横方向のストラップは複数装着可能)ウエストベルトは腰に結び、荷物が上下左右に振られるのを防ぎます。

Tragegestell_7.jpg
フレームの底部には荷物を支える為のバーがあります。

Tragegestell11-1.jpg
この写真のキャリングフレームには弾薬箱M42柄付き手榴弾、コミスブロートが括りつけられています。

Tragegestell11-2.jpg 
こちらは上と同じ兵士を背後から撮影したものですが、縦横4本のストラップで固定していることが判ります。

Tragegestell_18-1.jpg 

ストラップは着脱可能で搭載する装備の数に合わせて追加することが出来ます。
Tragegestell_3-1.jpg
フレームの反対側には、背中に当たらないよう幅広なウェブ製ストラップが使用されています。しかし物資不足が深刻になる43年に採用された割には貴重なコットンが大量に使われているなぁという印象です。
Tragegestell5-1.jpg 
思い装備を搭載しても肩に食い込まないよう、ショルダーベルトは幅広になっています。シルエットは内蔵サスペンダーと似ていますね。

Tragegestell_20-2.jpg
腰に当たるベルトは長さの調整が可能。

Tragegestell_19-1.jpg 

Tragegestell8.jpg
ショルダーベルトは即座に着脱出来きるよう片方の金具はロブスター爪留め金になっています。

Tragegestell_16.jpg
上下に渡るストラップの基部に付いているバックルですが、これに対応するストラップは無く用途は不明です。



Tragegestell_15.jpg
「bvk 1944」とアムトマークのスタンプがあります。
  Tragegestell9-1.jpg
ストラップの保護金具にはLUXの刻印。

最後に実演ということで、弾薬箱を括り付けてみました。

Tragegestell_22-3.jpg   
Tragegestell_21-1.jpg


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エーデルマン

Author:エーデルマン
脳内の99%をドイツ軍が占めている、そんなアラフィフ親父です。
注)当時のドイツ軍の装備・生活用品に興味がありますが、特定の団体・思想を支持するものではありません。

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