M40陸軍ヘルメット(Stahlhelm 40)

This is M40 German steal helmet (Stahlhelm 40) in Third Reich era. The Steal helmet is one of the three symbols of German soldier. Other symbols are M36 felt tunic (Feldbulse) with green collar and Jack boots (Marshstiefel).This helmet has eagle mark on the left side so-called SD (single decal) helmet and ET, 66 stamps inside. 66 means sides of this helmet and ET means factory code of Eisenhüttenwerke. I bought her at Regimentals in UK 10 years ago.

はじめましてエーデルマンと申します。どこにでもいるアラフォー親父ですがドイツ軍の装備のコレクションを唯一の趣味にしています。現在東部戦線のように完全に泥沼状態となっておりその嵌り具合を日記で晒していきたいと思います。

記念すべき第一回はM40陸軍ヘルメット(Stahlhelm 40)です。

シュタールヘルム 
グリーンカラーのM36野戦服に半長靴、それにこのスチールヘルメットがドイツ兵の3大シンボルと言われています。

M40のSD(シングルデカール)でファクトリーコードはET(Eisenhüttenwerke社)、シェルサイズは66cmです。

数年前にロンドンのミリタリアショップの老舗レジメンタルス(無可動実銃のシカゴレジメンタルスとは全く別)から購入したのですが、当時はポンドが今よりずっと高かったので、購入ボタンをポチる時は、まさに清水の舞台から飛び降りる覚悟でした。

ヘルメット3
購入する条件として一生涯ヘルメットは買わないつもりでしたが、今はまたM35のDD(ダブルデカール)が欲しくなってます。
完全にコレクション地獄にハマった状態ですねげっそり

YK004439.jpg



FC2 Blog Rankingに参加しています。

←ポチっと応援お願いします!

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
スポンサーサイト

陸軍M34略帽 (Feldmutze 34) Part1

世界同時不況の中、海外コレクターがいろんなものをネット上で売りだしており、しかも10年に一度の円高、ついつい財布のヒモが緩みがちになっております。

しかしながらあくまで、1ドル=120円、1ユーロ=160円の時に比べれば、という相対論であり、また軍装品の値段なんてものは、もともと定価なんてものはなく、需要と供給でコロコロ変わるので、円安の時でも今より安く手に入ったものも結構あります。

そう自分に言い聞かせて、なるべく軍装ものに出費はしないようにしているのですが、ついつい物欲に負けていろいろ買ってしまうところがダメ人間らしい所です。

ということで、ずーっと憧れだったものをついに入手しました。

DSC06678.jpg
陸軍34年型略帽です。(Feldmutze 34) 船形の野戦帽で、43年につば付きの規格帽(M43)が登場するまで、変形バージョンであるM42略帽と共に下士官以下に支給されました。

DSC06652.jpg 
国家章(鷲)やコカルデ章(菱形)の色で40年6月以降に作られたものと判ります。ソータッシュ(兵科を表す山形のヒモ)が付いていた痕があるので、42年夏以降、通達により外された可能性があります。

この略帽、一般的にコレクターの間では英語でoverseas capと呼ばれていますが、side capやfield cap, garrison capなどの呼び方もあるので検索するのが大変です。

まぁ、もう手に入ったので検索の心配はしなくて良いですが・・・
(しかしながら、このM34だけで満足する私では無かったのである・・・続く)

ostfronb0002.jpg


FC2 Blog Rankingに参加しています。

←ポチっと応援お願いします!

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

陸軍M34略帽 (Feldmutze 34) Part2

ご無沙汰しております。予告どおり、懲りずにまたもやM34略帽を入手してしまいました。

 
M34cap3.jpg
そして、前回紹介したM34略帽がこちらです。

M34cap4.jpg
違いが、お分かりいただけますでしょうか?
まずは生地の色合いが違います。どちらもフェルト色がフィールドグレーですが、上のM34略帽が青っぽく、下のM34略帽は黄色っぽい色合いになっております。
そして、国家鷲章、国家章(コカルデ)が上はダークグリーンのベースにライトグレーの色の刺繍下がフィールドグレーのベースに同じくライトグレーの刺繍となっています。
生地と国家章の色合いの変化は同時期の野戦服(Feldbluse)にも見られます。

M34cap1.jpg   M34cap2.jpg

そして最大の違いが、ソータッシェ(山形の糸ヒモ)の有無です。前回も書きましたが、42年からは兵科を色で示すヒモ糸が外され防諜に貢献しております。右側の略帽にはソータッシェが付いていた痕があるので、もともと付いていたのを42年の命令により外したと思われます。

一方、左のほうは初付け(工場出荷時のまま)のようです。ちなみに黒の兵科は「工兵」を示します。

フォト
M34略帽はなんとかこれで2パターン揃えることができましたが、あとはM42略帽を入手すれば一応Heer(陸軍)略帽はコンプリートします。

全兵科色別、とか、M34略帽以外の布製ヘッドギア(M38、M40、M42、M43)を集めたりするのも良いのかも知れません。
ちなみに略帽の正しい運搬方法については下記参照。

フォト
・・・・やっぱり、白のソータッシェ(歩兵科)が欲しいなぁ。。。(ふりだしに戻る)


FC2 Blog Rankingに参加しています。

←ポチっと応援お願いします!

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

陸軍M42略帽 (Feldmutze 42)

2回連続で略帽について書いておりますが、年内最後の締め(たぶん)ということで、私にとって究極の略帽、M42略帽ついて書きたいと思います。

M42cap.jpg
M42略帽は(Feldmutze 42)で、M34略帽の後継モデルとして、1942年7月から導入されました。
特徴は折り返しのフラップが防寒用の耳あてとして使用できるよう前面にボタンが付けられ取り外し可能となった点です。

フォト
スターリングラードで“冬将軍”と戦う兵士たち。手前の兵士はM34略帽のフラップを下げて耳を凍傷から守っています。(撮影場所はグムラク飛行場でしょうか)

ドイツ軍の武器や被服の共通の傾向として、後期になるにつれ生産工数が省略されていく中、この略帽においてはかえって手間のかかる改良がなされている点がとても面白いです。

フォト
フラップを下げたところ。

※上記は某ショップで売られているモノを借用しております。
今回入手したM42のフラップを下げた写真を撮ろうとしたところ、フラップ自体が本体に糸で縫い付けられていて外せませんでした泣き顔 
糸を切ろうか迷いましたが、ひょっとしたらこれがオリジナルの状態かも??と考えるとどうしても出来ませんでした。。。)

比較のために、M34とM42の帽章をクローズアップしました。
フォト
M34(40年製と41年製)の帽章は、縫い付け位置が離れています。

フォト    フォト      
一方で、M42略帽はボタンとの位置関係により、国家鷲章の真下に国家章(コカルデ)が縫い合わされてれています。また右側の写真のような一体化したT字型の帽章も存在しています。

改めてM34略帽とM42略帽の比較です。

M34cap1.jpg  
M34略帽(40年製)
M34cap2.jpg
M34略帽(41年製)

M42cap.jpg
M42略帽(42年製)

話はM34略帽に戻りますが、1935年に導入されたのにもかかわらずM35では無く、M34という名称になっているところがどうも腑に落ちませんでした。
ところがM42略帽についてあれこれ調べている時に、とあるフォーラムでのマニア同士のやり取りからようやく謎が解けました。

(原文そのまま)
The M34 cap was worn from November 1934. It had two buttons to the front and was worn with the cockade and soutache where you would normally expect the eagle to be. So this cap was very similar to the later M42 in appearance. In October 1935 the cap was modified. The buttons were eliminated and the soutache and cockade put in their place. The eagle was then added in the familiar place.

元々のM34略帽にはM42略帽に良く似て2つボタンが前面に付いていたが、1935年にボタンが省略され現在良く知られている形に変更されたとあります。ちなみに最初のモデルには国家鷲章は無く、国家章とソータッシェのみが取り付けられていたようですね。

M42略帽は導入後、1年足らずでバイザー付きM43規格帽(Einheitsfeldmütze M43)に置き換えられていきますが、ここでも面白いことが起きます。

下記の写真をご覧下さい。
フォト
(海外コレクターの写真を借用)

帽子本体とバイザーの色が違うことに気が付かれたでしょうか?

そう、この帽子は元々はM42略帽として作られ、その後バイザーが後付けされたものなんですね。M42略帽がベースになっている為、コレクターの間ではM42/43規格帽とも呼ばれてます。

M42/43とM43を見分ける方法は、本体とバイザーの色違い以外にも2つあります。

・通気孔の有無(純正M43には通気孔が無い)
・国家鷲章と国家章の形(M42/43はM42と同じ、M43は逆台形:trapazoidの帽章)

純正M43規格帽
フォト  フォト
(海外コレクターの写真を借用)

もちろん例外もあり、条件が当てはまるからと言って必ずしも○○と言えないのがドイツ軍装品の面白いところでもあります。

さて、M42からM43への“アップグレード”は少なからず行われたのと、1年足らずという生産期間の短さから無改良の42型はなかなか市場に出てくることがありませんでした。

以上長々と書きましたが、一般人から見たらどーでもイイことを、ちょこっとだけ言いたかったのかも。。。

フォト
フェルト製略帽を並べました。“布”系ヘッドギアは集めだすとキリが無いので、これ以上手を出すのはやめたいと思います。(たぶん)

フォト

フォト


FC2 Blog Rankingに参加しています。

←ポチっと応援お願いします!

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

M35陸軍ヘルメット (Stahlhelm 35)

本日はM35スチールヘルメット(Stahlhelm 35)をアップします。過去にも何度か取り上げていますが、今回はあるコレクター様からヘルメットに関する大変興味深い話を伺ったので、その内容を中心にブログを進めたいと思います。
ここではコレクター様を仮にMさんとさせていただきます。
            M35DDa.jpg
Mさんもタミヤの1/35ミニチュアシリーズのプラモデルがきっかけでドイツ軍ファンになったそうです。

M35t.jpg
多くのモデラーと同様、色に拘るMさんはタミヤ指定色のフィールドグレイと頭の中のイメージとのギャップに悩みました。
タミヤが指定する色(フィールドグレイ)でヘルメットを塗っても何かが違う、本物はどんな色なんだろう?と

実は私にも似たような経験があります。
ご存知の通りパッケージの裏には塗装見本が載っているのですが、ヘルメットはフィールドグレイで塗るよう指定されているのにも関わらず、あるセットは青っぽく、また別のセットは緑に近い色になっており統一感がありませんでした。
当時、色温度などという言葉を知るよしも無い少年にとって、果たして本当の色はどれなのか塗るたびに悩んでいました。

12087931_o2.jpg 15964859_o2.jpg

さて話をMさんに戻します。

中学生になったMさんは当時渋谷にあったアルバンを訪れ、夢にまで見た実物を目にし大変衝撃を受けます。
「これが実物・・・欲しい」 
しかしながら当時中学生だったMさんに「日本一の高級軍装店」と言われたアルバンのヘルメットは高根の花でした。
そらからというもの、タミヤのパッケージのイラストを見てはヘルメットに憧れる日々が続きました。

M35v.jpg
昭和54年(1979年)当時の広告。現在と遜色ない価格です。

一方、エーデルマン少年は、関西、もといドイツの田舎で実物とは無縁の生活を送っており、フィールドグレイにブラックやガンメタを混ぜることで実物(っぽい)色に近づける試行錯誤を繰り返していました。
(そして、だんだんアルゲマイネに近い色になっていく・・・)

Mさんはその後も品揃えでは右に出るものはいないと言われた東京ガンシップに通い本物に触れ目を養っていきます。

gunship.jpg
やがて念願の実物ヘルメットを手にしたMさんは、ヘルメットコレクターとしての道を着実に歩んでいきます。

ちなみに社会人になって上京したエーデルマンが初めて訪れたドイツ軍装店がガンシップです。
当時M35とM40の違いも判らない私にとって敷居の高いお店でしたが、店長(らしい人)に、とても親切にしていただいた記憶があります。(その時はさんざん質問して結局何も買いませんでした。ごめんなさい!)

では、そろそろヘルメットの紹介に移りたいと思います。
 
こちらはドイツ陸軍が使用したM35スチールヘルメットです。ET(Eisenhüttenwerke社)製、シェルサイズは64cmです。
1943年8月23日付け通達で廃止された国家鷲章のデカールが貼られています。
塗装は戦前のヘルメットによく見られる黄色みの強いフィールドグレイ色で「アップルグリーン」と呼ばれています。

なおMさんによると、ドイツ本国には元々アップルグリーンに相当する呼称は存在していないようです。本来のフィールドグレイのペイントが長年の保管の間に、油煙によって黄色みがかったのがアップルグリーンに見える為、後年アメリカ人コレクターによって付けられた「造語」では無いかと。
(ドイツ軍ヘルメット研究の第一人者Goodapple氏はその著作で戦前のM35のペイントを parade finish light green と命名してはいますが、アップルグリーンという呼称は出てこないとのこと)
M35DD2.jpg  
よって厳格なコレクターはアッ プルグリーンという呼び方はせず、フィールドグレイもしくはフェルドグラウで通すとか。
これは全然知りませんでした。。。

  M35DD3.jpg  
反対側には国家色のデカールが貼られています。国家色は1940年3月21日付け通達で廃止されたので、このヘルメットはそれ以前に作られたことになります。

M35f_20121008104448.jpg M35e.jpg
デカールのクローズアップ写真です。国家色のサイズはタテ40mm x ヨコ33mm、国家鷲章は38mm x 31mmです。
一種類に見えるデカールも細かく分類するといくつか種類があるようです。
国家色は陸・海・空軍、国家鷲章は陸軍と海軍のヘルメットに貼られました。(ただし海軍の鷲章は黄色みを帯びている)
また淵を見ると薄っすらと色が違うことが判ります。
これはデカールを保護する目的で製造工場で行われたラッカーコートの皮膜です。


M35n.jpg

ヘルメットのM31ライナー(内装)です。
ドイツ軍ヘルメットのライナーシステムは非常に優れており、通常8つある革タブ(海外ではfingerとも言う)が頭にしっかりと密着し、激しい動きでもずれないようになっています。


M35k3.jpg  

上部から見たところで、矢印の位置でライナーバンドがヘルメット本体(シェル)にリベット留めされています。

M35l.jpg
M35スチールヘルメットのリベットは真鍮もしくはニッケル製で、錆止めの亜鉛メッキがされています。
M35m.jpg
このヘルメットに付いているライナーバンドは1937年製でチンストラップ取り付け部が写真の通り一重になっています。この部分は非常に破損し易く1938年にライナーを二重にする改良が行われました。

下の写真でも判るとおり、片方のライナーバンドが破損しています。。。
M35w.jpg
初期のライナーはシープ/ゴートスキンで作られていましたが、その後、牛・豚革に置き換えられます。
丸で囲まれた56のスタンプはライナーのサイズが56cmという意味で、シェルサイズ64cmのヘルメットに付けられました。
(シェルサイズ64cmには57cmのライナーが付けられることもあり)

 M35 EF64 #3521 L
頭頂部内側のクローズアップ。この写真で見ると確かにフィールドグレイです。
薄っすらとですが、ドームスタンプが残っています。ローマ数字の「Ⅰ」と「193?」が辛うじて読めます。
このスタンプは品質検査に合格したというという証で、国防省(Reichskriegsministerium)から派遣された検査員によって押されました。
なおロットから抜取り検査なので、全てのヘルメットに押されているわけではありません。


      M35x.jpg


こちらがドームスタンプ(陸・海軍用)です。ローマ数字は検査員によって変わり、年号は製造年となります。

M35j.jpg
チンストラップ取り付け金具のクローズアップ。角ばった形状の金具はアルミ製で1940年には鉄製に変更されます。

M35i.jpg
チンストラップの先端には「R.LARSEN BERLIN 1938」の刻印があります。

さて、ここからはヘルメットコレクターのMさんに伝授いただいたヘルメットのメンテナンス方法を公開したいと思います。
(間違って書いてしまうとまずいので、いただいたメールの文章をそのまま転載します)

(転載ここから)
シェルの防錆対策については、ドイツのヘルメットは材質が良いのでそのまま何もしないで良いと思います。
湿気がなければ錆は拡がりません。(30年の経験から言います。)
むしろ、防錆のためにとオイルを塗るのはよくありません。
鉱物質のオイルは塗装を明らかにダメにします。鉱物油を長年つけたままにしますと、塗料の密着度が悪くなり、最悪の場合、こすっただけでベロリとはがれてしまいます。
ドイツヘルメットの焼付塗装は品質が高いので、そんなことにはならないと思いますが、一般的に、鉱物質のオイルは塗膜を溶融させる性質があるので絶対に使ってはいけません。
あと、シェル内側の頭頂部にオリジナルの艶消しの塗装が残っている場合、それはとても大切ですから何も塗ってはいけません。

錆の対策で何よりも大切なのは、湿気です。(中略)湿気にさえ気をつければ錆の心配はいらないと思います。

シェルに塗布してもOKなものがあります。
80年代に出版され今でも評価の高い著作「GERMAN HELMETS 1933-1945 VOL.2」 の中で著者のGood Apple氏が勧めている「白色ワセリン」です。
(製品名ではありません。日本薬局方のワセリンです。薬局・ドラックストアで安く買えます。)


waserin1.jpg  

ワセリンをごく薄く塗ってウエスでべた付きがなくなるまで拭き取るだけでOKです。
塗 装の微細な傷を目立たなくしますし、塗膜が古くなって白化(チョーキング:塗膜が劣化して粉を吹いたように白くなってしまうこと)したペイントの本来の色 を取り戻してくれます。また、全体的な光沢も均質にしてくれますので、見栄えがグッとよくなります。ワセリンが最も害がなく、安価でお勧めです。

もう一点、私が長年使用しているのは製品名「革の達人」という保革油です。(ネットで検索すればいくらでも出てきます。)
ワセリンに密ロウ、ホホバ油が添加されているようです。良くあるシリコン系のテカッとしたぎらつきになることなく、自然な半光沢に仕上がります。
私はかれこれ10年程、使っていますが、トラブルは全くありません。
ワセリン・革の達人共に、使用は最小限度に。べた付きが残るようでは付け過ぎです。
(転載ここまで)

ちなみに「ラナパー」は革の達人の成分と同じようです。(値段は革の達人の方が安い)

Ranapur.jpg
なおラナパーも革の達人も基本は保革油。Mさんに革のライナーには使用できないか質問してみました。
この問いに対してもMさんから親切丁寧な回答が得られましたので転載させていただきます。

(転載ここから)
ラナパーはこれまでのユーザーの評価や実績からしても信頼性があり、革のライナーにも使用出来そうですが、光沢成分が入っているので要注意です。オリジナルのライナーに使用されているシープ/ゴートスキンには、本来そのような光沢は無いからです。
ホームセンターで普通に入手出来る保革油、たとえばミンクオイルとかは使用厳禁です。絶対にデリケートなシープ/ゴートスキンに使用しては いけません。そもそもそれらの品は、実用本位の現代の革製品に使用するためにあるもので、長年を経過し、これから100年先も生きながらえるアンティーク皮革のためにはつくられていないからです。基剤となる油脂成分は不明ですし、シリコンや芳香剤、皮革軟化剤、研磨剤等、どんな添加剤が含まれているかもわかりませんから、怖くて使えません。

私がお勧めなのは、ワセリンです。これは前著でGoodapple氏が勧めています。ワセリンは軟膏の基剤としても使われているくらいですから、革に与えるダメージは少ないと言えるでしょう。勿論、不自然な光沢が出ることもありません。

もうひとつ、私が使用し、経過を観察していて良好なものがあります。製品名はLEDERBALSEM。オランダ製の羊毛油です。シープスキンに羊毛油。気分的にもマッチングしますね。この製品の優れているところは、シリコンや香料などの余計な添加物が入っていないところです。乳化状になっているので、塗リやすく、軽く指で伸ばすだけでひろがります。劣化したライナー皮革は大変デリケートで、指で強くこすっただけで、はがれてしまうこともあるので、この塗りやすさは重要です。

15363_1.jpg
ワセリンもLEDERBALSEMも、使用することによって、乾いてガサガサになっていた皮革が「生き返る」のが実感できます。(良くしようと思って、塗り過ぎてはいけません。ごく少量が基本です。念のため。)

確かに保革油によりライナー皮革の状態は良くなりますが、良いことばかりではありません。オリジナルのライナー 皮革は、その多くが出荷時はタン色です。使用で痛むと茶色く変色してゆきます。製造後70年あまりを経たライナー皮革は当然痛んでいますから、保革油を塗ると、過去にカビが発生したところは黒ずんでシミがあらわれてしまいます。全体的にも色が濃くなってコンデション・グレードが下がります。(本来のタン色が残っているほうがコンデションが良いと判断されます。)

また、私は経験がないのですが、保革油は塗り過ぎるとカビが生えやすくなったり、その時は保革油を入れて良くなったように見えても、長年の経過で逆に皮革自体を劣化させることがあるとも聞いています。 ドイツ軍装備品の多くで使われている堅牢な牛革と違って、ヘルメットのライナー皮革はその扱いがとってもデリケートです。 手入れの誤りで貴重な歴史的遺品をダメにしてしまいかねません。ですから、実は何もせずにそのままカビが生えないよう注意して保管するのが最良の選択なのかも知れません。
(転載ここまで)

さっそくMさんのアドバイスにしたがい、シェルにラナパーを塗ってみました。慎重にごく少量のラナパーを一番ダメージの大きい頭頂部から広げるように塗っていき最後にウエスでふき取るとしっとりとした半光沢が出ていい感じになりました。

M35z1.jpg

最後になってしまいましたが長年の経験で会得されたノウハウを惜しみも無く教えていただき、ブログを通じて公開することを快諾いただいたMさんに感謝の意を表したいと思います。今後も宜しくお願いします。

M35p.jpg 


FC2 Blog Rankingに参加しています。

←ポチっと応援お願いします!

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
NEXT≫
Profile

エーデルマン

Author:エーデルマン
脳内の99%をドイツ軍が占めている、そんなアラフィフ親父です。
注)当時のドイツ軍の装備・生活用品に興味がありますが、特定の団体・思想を支持するものではありません。

↓管理人へのMailはこちらからどうぞ↓

Calender
10 | 2017/03 | 11
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
Category
FC2 Counter
検索フォーム
最新記事
Comments
Archive
ブロとも申請フォーム
Links
RSSリンクの表示
Flag Counter
エーデルマンの参考文献
Ss-brigadefuhrer Und Generalmajor Der Waffen-ss Theodor "Teddy" Wisch
Ss-brigadefuhrer Und Generalmajor Der Waffen-ss Theodor "Teddy" Wisch
個人秘蔵の未公開写真が満載でLSSAHファンは必読の書。著者は友人

WWII ドイツ軍兵器集 〈火器/軍装編〉 (1980年) ワイルドムック
WWII ドイツ軍兵器集 〈火器/軍装編〉 (1980年) ワイルドムック
長年教科書だった本。小宮氏の「ドイツ軍の全貌」の解説がすごい

最強の狙撃手
最強の狙撃手
ドイツ軍No.2スナイパーの回顧録。狙撃シーンもすごいが、当時の兵士の生活も垣間見れる一冊

第2次大戦ドイツ軍装ガイド
第2次大戦ドイツ軍装ガイド
鮮明な写真による軍装品説明はブログ写真撮影の参考にしています

ドイツ軍装備大図鑑: 制服・兵器から日用品まで
ドイツ軍装備大図鑑: 制服・兵器から日用品まで
軍装品のカタログとも言えるボリュームは圧巻。実は密かに打倒を狙っていたり・・・

第2次大戦ドイツの自動火器
第2次大戦ドイツの自動火器
実物のFG42実射レポートを読めるのはこの本だけ

“グロースドイッチュランド”師団写真史―東部戦線におけるGD機甲擲弾兵師団1942‐1944
“グロースドイッチュランド”師団写真史―東部戦線におけるGD機甲擲弾兵師団1942‐1944
ドイツ国防軍好きなら買って損はなし

図説ドイツ軍用銃パーフェクトバイブル (歴史群像シリーズ Modern Warfare MW)
図説ドイツ軍用銃パーフェクトバイブル (歴史群像シリーズ Modern Warfare MW)
ドイツの軍用銃の専門書でビジュアル的に見ていて楽しい

ドイツの小銃拳銃機関銃―歩兵兵器の徹底研究 (光人社NF文庫)
ドイツの小銃拳銃機関銃―歩兵兵器の徹底研究 (光人社NF文庫)
ドイツ軍用銃のバイブル的な書。ドイツ軍スナイパートップ3への一問一答が興味深い

Feldbluse: The German Soldier's Field Tunic, 1933-45
Feldbluse: The German Soldier's Field Tunic, 1933-45
M33からM44までドイツ陸軍の野戦服を網羅。特にM36以前の野戦服は必見

Rations of the German Wehrmacht in World War II
Rations of the German Wehrmacht in World War II
とにかく当時のドイツ兵が食べていた糧食にこだわった一冊

武器と爆薬―悪夢のメカニズム図解
武器と爆薬―悪夢のメカニズム図解
迫撃砲はどうやって砲弾を飛ばすのか?小銃擲弾は?ほかにも大砲や爆弾のしくみを源文マンガでわかりやすく解説

グラフィックアクション GRAPHIC ACTION 1993年 No.17
グラフィックアクション GRAPHIC ACTION 1993年 No.17
このシリーズは市場で見つけたら買うべし

ドイツ武装親衛隊軍装ガイド (ミリタリー・ユニフォーム)
ドイツ武装親衛隊軍装ガイド (ミリタリー・ユニフォーム)
WSS専門だけど全部実物!

鼠たちの戦争〈上〉 (新潮文庫)
鼠たちの戦争〈上〉 (新潮文庫)
映画「スターリングラード」の原作本的な内容だが100倍面白い

鼠たちの戦争〈下〉 (新潮文庫)
鼠たちの戦争〈下〉 (新潮文庫)


スターリングラード 運命の攻囲戦 1942-1943 (朝日文庫)
スターリングラード 運命の攻囲戦 1942-1943 (朝日文庫)
塹壕から故郷へ送った兵士の手紙が興味深い「クリスマスはドイツ風に」の章は涙なくしては読めません

ケルベロス 鋼鉄の猟犬 (幻冬舎文庫)
ケルベロス 鋼鉄の猟犬 (幻冬舎文庫)
ヒトラーが暗殺された後の撤退戦を描いた架空小説。小道具にこだわるところがマニアっぽい

eBay
QR CODE
QR