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M43規格帽 (Einheitsfeldmütze M43)

皆様、大変ご無沙汰しております。

ブログを休止してから1年ちょっと、新たな生活にも少しずつ慣れ、世界の片隅でなんとか生きております。
以前よりペースは落ちましたが、軍装趣味はボチボチと続けており、ネタも増えてきたので久々に更新したいと思います。

さて、今回のアイテムはM43規格帽 (Einheitsfeldmütze M43)です。

M43cap3-2_20150214224407cfe.jpg  
相変わらずヘタな写真ですみません! 写真は全くのど素人なので適当に撮っております。
(一応背景は白抜きでそれらしく見せてますが・・・)

使っているカメラも普通のデジカメ、その他の撮影機材は三脚のみ、100%天然光を利用しています。
実は以前住んでいた家はアパートの高層階にあった為、明るく部屋撮りも問題ありませんでした。
しかしながら、今の家は1階で昼間でも暗く、機材を持ってうろうろ。結局、写真はベランダで撮ることになりました。
(外からまる見え。。。かなり緊張しました・・・)

それでは、そろそろ本題に入りましょう。
M43規格帽は戦闘帽(もしくは作業帽)の一種で、それまで将兵に支給されていた、つば無しの略帽に変わって1943年6月11日に導入されたつば付きの帽子です。

M43cap1-1.jpg
デザインは山岳猟兵へ支給されていた山岳帽(Bergmütze)をベースにしたと言われていますが、シルエット的にはM42略帽(Feldmütze M42)につばを付けた感じです。
(実際にM42略帽につばを付けて改造したM42/43規格帽というものが存在しています)

M43cap11.jpg
この帽子は初期モデルらしく、山岳帽と同じT字型の帽章が手で縫い付けられています。
このようなT字型帽章は曲線が多く、縫い付けに手間がかかる為、生産効率を考えてBEVOタイプの逆台形(Trapezoid)の国家鷲章をミシンで縫う方法に切り変わります。この省略化は野戦服の胸章にも共通していますね。

M43cap14.jpg  
こちらがM43規格帽の一般的な帽章。(陸軍の一例)


M43cap15-1.jpg

上と右下は末期タイプ。



M43cap13.jpg  
M42略帽と同じく折り返しのフラップが防寒用の耳あてとして使用できるよう、ボタンで取り外し可能になっています。
このボタンが一つに簡略化されたタイプも見られます。

M43cap5-1.jpg
フラップを下げるとこのように顔全体をスッポリ覆うことができます。

M43cap7-1.jpg


M43cap9.jpg
ライナーに押されたスタンプ。44年製でサイズは60です。RB Nr. 0/1156/0018はメーカー名不明

このM43規格帽、残存数が極めて少ないのですが、理由はズボンやヘムトと同じく戦後に消耗されてしまったというのが一般的です。

M43cap16.jpg
戦後のドイツ。少年たちが帽章を外して黒く染めた規格帽(フィールドグレイは法律で禁止された為)を被っています。

他にも連合軍兵士がトロフィー(戦勝品)にしたがるようなアイテムは残存率が高いのですが、見た目が平凡な帽子は魅力薄であまりお持ち帰りされなかったようです。


M43cap17.jpg
今でも良いコンディションのドイツ軍の軍装が大量に残っているのは、お土産好きなアメリカさんのおかげ?
 
よって、M43規格帽、特に陸軍(Heer)のものは市場で高値で取引される為、だますことを目的に出来の良いニセモノ(〝スーパーフェイク〟と呼んでます)が一時大量に作られました。
ホンモノとニセモノの見分け方は非常に困難で 、当時の工作機械(ミシン)を使って、実物のコートなどをバラした生地にホンモノの帽章を使われてしまうと、もうお手上げです。

熟年コレクターは、フェルトの生地はもちろん、ライナー素材・汚れ具合、押されたサイズ又は製造年スタンプの位置、縫製糸の間隔(で工場用ミシンかどうか判る)なども判断基準にしているようです。(私にはさっぱり分かりませんが)

M43cap7-1.jpg

この帽子は一応コレクターのお墨付きです。ライナーのスタンプが判断材料らしいです。良かった。。。(汗)


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M43規格帽(Einheitsfeldmütze M43)

こんにちは、エーデルマンです。寒くなって鍋物の美味しい季節到来、我が家は土日のどちらかは鍋料理と決まっており、だいたいちゃんこ鍋、とり鍋、キムチ鍋、中華鍋のローテーションで回しております。これから師走で忙しくなりますが、鍋で栄養をしっかりと取って風邪(もちろんコロナも)を予防したいと思います。
 
さてさて本日は、M43規格帽(Einheitsfeldmütze)についての記事です。
M43cap_new_0.jpg
今から6年前にイタリア生地のM43規格帽を紹介しましたが、今回こちらのドイツ生地の規格帽で再度レビューしてみたいと思います。

20211214184144e4a.jpeg
M43規格帽と言えは、『戦争のはらわた』のシュタイナーという中高年は多いのではないでしょうか?
それまでドイツ兵=バケツ型ヘルメットに整った制服という画一的なイメージしかなかったエーデルマン少年にとって、見たことの無い鍔付き帽子をあみだで被り、上官には反抗的態度、奪った敵のドラム付き短機関銃を味方であろうとお構いなしにぶっ放すシュタイナー曹長の登場は衝撃的でした。

M43cap_new1.jpg
おさらいですが、M43規格帽は山岳帽を見本としておりデザインされており、Einheits(統一規格)+ Feldmütze(野戦帽)という名前の通り、すべての野戦帽の規格を統一、生産性の向上を目的に1943年6月に導入されました。

M43cap_new_3.jpg
鍔部分は山岳帽よりも長めに設計されており、より日よけの機能が高まっています。
M43cap_late4_s1.jpg
帽章はBEVOタイプの逆台形(Trapezoid)です。こちらはジグザグ縫いですが、ストレート縫いもあります。私が見た中でM43規格帽の帽章は基本的にミシン縫いで手縫いは稀です。

M43cap_late14.jpg
フラップを留めるボタンはシボ付き、塗装色はパンツァーグラオっぽいです。

M43cap_new_4.jpg
トップはM42略帽と同じ一枚布ですが、ベンチレーション用の穴はありません。
M43cap_late7-2.jpg
ライナーは光沢のある生地でM43野戦服の内装と同じレーヨンかナイロン製です。

M43cap_late8.jpg
RBNrは"1/0450/0272"です。残念ながら工場名は不明ですが、地域コード"0450"はHannoverを意味します。

ところで、M43規格帽のフラップ内側には下記のようなループが付いています。以前からこのループの存在意義について、コレクターの間で議論されており、いくつかの説が存在してます。
今回、そのうちメインの説を3つほどご紹介します。
M43cap_late10.jpg

その① 耳当てを固定するループ説
M43cap_late9.jpg
写真のように、ウール製の耳当てを固定する為のループという説。(写真はこちらからお借りしています)
ただし、この耳当て自体、当時の着用した写真が発見されておらず、あまり現実的ではありません。

その② 野戦服或いはオーバーコートの肩章ボタンに固定するループ説

2021121418381398d.jpeg
またまた曹長にご登場願いましょう。
M43規格帽のフラップを伸ばすと約17cm、肩章ボタンには・・・全く届きません。よしんば届いたとしても隙間だらけで防寒や防風効果はゼロです。また、ループは頑丈に縫われておらず、少しでもテンションがかかると簡単に切れそうです。

では襟の裏側(矢印のあたり)にボタンを付けてループで固定する方法はいかがでしょうか?寸法的には問題無く、隙間もかなり狭まります。
20211214183951b01.jpeg
ただし、襟のこの部分にボタンが付いた野戦服やオーバーコートがこれまで見つかっておらず、説得力に欠けます。

諸説その③ フラップを首に固定する時に使う説
あるコレクターが元ドイツ軍兵士に聞いた方法のようで、3つうちで最も有力な説となっています。
(ちょっと分かりにくいので画像で説明します)

M43cap_new_6.jpg
通常フラップを下まで伸ばすとこの写真の状態になりますが、これだと顔の凹凸でどうしても隙間が出来てしまいます。また口を覆う為に呼吸し辛く、吐いた息が凍ってしまうので凍傷のリスクも生じます。

M43cap_new_5.jpg
そこで両方のフラップをこのように一回転させて、アゴの下でボタンで留めます。

M43cap_late17.jpg
するとこのように密着し耳全体をカバーすることが可能です。(我が家のヘッドトルソーは大きくて、ボタンが留まらなかったのでお借りした写真で説明しています)

折り返した後にループに通すようですが、これ実際やってみましたがループは無くても特に困りません。
M43cap_late17-1.jpg
また、こちらも①と同様、このような付け方をした写真は見たことが無く、またトークがあればこのような面倒なことをする必要もありません。残念ですが、これも違う気がします。

上記以外にも干しヒモ説や、ネームタグ説などありますが、どれも決定打に欠けます。
M43cap_late11_s.jpg
なお、このループは山岳帽やM42略帽にも無く、M43規格帽から採用されているので、何か時代的な背景があるのかも知れません。
ループの使い方を知っているよ、または使った写真を見たことがある、という方はぜひコメントをお願いします。

最期に最近Youtubeで嵌っているParaLight WorXというドイツの映像集団を紹介します。
images.png
このチームが作るショートムービはVFXはもちろん、小道具も凝っており、そのへんのハリウッド映画よりもよっぽど優れていると思います。


こちらは最新作『LILI MARLEEN』ストーリーはもちろん、ドイツ兵士の被るM43規格帽はとても雰囲気があって一見の価値ありです。


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エーデルマン

Author:エーデルマン
脳内の99%をドイツ軍が占めている、そんなアラフィフ親父です。
注)当時のドイツ軍の装備・生活用品に興味がありますが、特定の団体・思想を支持するものではありません。

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