AフレームとAフレームバッグ (Gefechtsgepack und Beutel zum Gefechtsgepack)

本日の日記はアサルトパック(Gurtbandtragegerüst)についてです。まとまっておらず覚え書き程度の内容なのですみません。アサルトパックはウェブ(コットン)製の背負子で、形がアルファベットの“A”に似ている為、Aフレームとも呼ばれております。(以下“Aフレーム”)

P1017873.jpg  Aフレーム5
こちらはAフレームです。

前回の日記で戦争の激化にともない製造コストも工数もかかるリュックサックが廃止され、装備品をYサスペンダーにベルトで取り付ける方法が一般的になったと書きました。(それ自体をStrumgepackと云うそうです)
その場合、装備品をある程度まとめて離脱着できる補助道具として開発されたのがAフレームなのです。
Aフレームには飯盒やツェルトバーン、毛布の ほかにもアサルトパック用バッグ(Beutel zum Gefechtsgepack)、別名Aフレームバッグという衣服や小物を入れておけるコットン製の小さなバッグも取り付け可能です。

P1017867.jpgP1017868.jpg

Aフレームバッグ(DAK又はウェブ仕様です)
P1017865.jpg 
STEINER氏のサイトを参考に、中身を再現してみました。実際はどんなものが入っていたのでしょうか?

このAフレーム、補助道具の割に取り外しが結構面倒で、飯盒だけ、ツェルトバーンだけ外したい場合は他人の力を借りる必要があります。

P1017458-2.jpg
Aフレームを使って、Yサスペンダーに装備一式を取り付けたところ。
リュックと違い、装備品がむき出しの状態なので防水もへったくれもありませんね。

Aフレームの普及率ですが、それほど高くなかったようです。当時の写真には42年頃まで登場しますが、それ以降はほとんど見ることはありません。 これはYサスのように戦局の変化により装着する必要性が薄れてきたというよりは、元々全兵士に行き渡るほど大量に生産されなかった為と思われます。

Verwundeter in Frankreich
手当てを受けている手前の兵士がAフレームを装着しています。(YサスとAフレームのDリング金具の結合部が見えます)

このAフレーム、希少性が高く市場にはフェイクが出回っております。ちなみに私が所有するAフレームもフェイクですが、生地や金具は大戦中に作られたものが使われており、パっと見は判りません。・・・まんまと騙されました。


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Aフレーム (Gefechtsgepäck für Infanterie Schützenkompanien)

皆さん、こんにちは~ここしばらくは週末にかけて出張することが多く、なかなか予定どおりにアップできません。
さて、本日紹介するのは、Aフレーム(Gefechtsgepäck für Infanterie Schützenkompanien)です。
過去にも一度このアイテムに関する記事を書きましたが、かなりあやふやな記述をしてしまったので機会があればもう一度・・・とは思っていました。今回、実物が手に入りましたので、改めて検証したと思います。

Aフレームは1939年にドイツ国防軍に導入された装備です。以前の記事で背嚢やリュックサックが廃止され、あたかもAフレームに取って代わったような説明をしてしまいましたが、背嚢やリュックは個人装備一式を収納し完全移動する際に用いられるもので、終戦間際まで廃止されることは無く支給が続けられました。

      Aframe28.jpg
一方Aフレームは、ある地点を拠点としてそこから短期間の偵察や戦闘に赴く際に用いられます。背嚢とはそもそも使用目的が違うんですね~。運搬方法も見たとおり装備を収納するのでは無く、ストラップで括り付ける構造になっています。

Aframe4.jpg
歩兵装備であるM31飯盒ツェルトバーンを写真のようにストラップで固定し、Yサスペンダーに装着します。(後ほど説明します)背嚢のようにオーバーコート毛布を丸めて括り付けることもできます。

Aframe21.jpg
裏側の写真です。ツェルトバーンとAフレームの間に挟まっているのは、Aフレームバッグ(Beutel zum Gefechtsgepäck)です。Aフレームバッグは文字通りAフレーム専用バッグとして開発され、Kar.98Kクリーニングキットや下着などを入れることができます。Aフレームバッグに関しては、また改めて記事にしたいと思います。


Aframe0-1.jpg  
Aフレームにはツェルトバーンを固定する為、63cmのストラップが2本フレームにリベット留めされています。また、飯盒用のストラップは固定されてはいませんが、Aフレームとセットと考えられています。写真で垂直方向のストラップがツェルトバーン用、水平方向のストラップが飯盒用です。バリエーションとしては、ストラップがコットン製になったものもあります。
Aframe23_20130421085741.jpg
上部のクローズアップ写真。YサスペンダーのDリングに取り付ける為のフックのついたDリングが2個と丸めたオーバーコート毛布を括り付ける為の口型の金具が見えます。

Aframe26.jpg
下半分のクローズアップ。両端にはフックのついたDリングと口型金具が2個あります。メーカー名と製造年のスタンプが定位置に押されていますが、残念ながら判読不可能です。

Aframe12.jpg
この金具にはひし形に「PM」のメーカーロゴが刻印されています。ちなみにロゴがあるから、スタンプがあるから=ホンモノと判断するのは危険です。当時の機械を使ってフレームを織り、当時の金具を使ったフェイクが出回っている為です。


Aframe24.jpg
写真が下手なので分かりづらいですが、フレームの中には型紙が入っています。


Aframe27JPG.jpg
こちらはネットで拾った写真です。この型紙の有無もフェイクを見分ける際の判断材料になっているようです。

(追記)
この穴、実は飯盒用ストラップを通す為のもののようです。そうとは知らず、ストラップを外側にして写真撮影をしてしまいました。。。うーん、まだまだ詰めが甘いですね。


さて、マネキンを使ってYサスペンダーへの取り付け方法を説明したいと思います。

Aframe20-1.jpg 
Aフレームを装着する前です。基本装備をウエストベルト、Yサスペンダーで保持しています。



Aframe2.jpg
ストラップを使ってAフレームに飯盒、Aフレームバッグ、ツェルトバーンを括り付けます。ツェルトバーンの中にはテントポールとペグ、ロープが入った収納袋を巻いてあります。

 
Aframe18-1.jpg
YサスペンダーのDリングにフックで引っ掛けます。これだけでがっちり固定されます。


Aframe13.jpg
次にYサスペンダーの補助ストラップのDリングと結合します。体に密着するよう補助ストラップを調整します。

Aframe16.jpg
こちらの様にAフレームが無くても、これらの装備は装備ストラップを使ってウエストベルトやYサスペンダーに取り付けられますが、やはり安定感が違います。また一度に取り外せるメリットもあります。


     Aframe17.jpg 
横から見ると体にぴったりと密着していることがわかります。

 Aframe29-2.jpg
他の装備に比べて圧倒的な現存数の少なさから、Aフレームはすべての兵に行き渡った装備では無いと考えられています。ナチスドイツ時代、輸入に頼っていたコットンが貴重品だったことも関係しているのかも知れません。


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ウェブ製AフレームとAフレームバッグ (Gefechtsgepäck und beutel)

こんにちは、先週の夏休みは結局どこにも出かけず、軍装品いじりで終わってしまったエーデルマンです。
本日はウェブ(コットン)製のAフレーム(Gefechtsgepäck für Infanterie Schützenkompanien)とAフレームバッグ(Beutel zum Gefechtsgepäck)をアップします。

Aframe_web01.jpg
以前こちらでも紹介しましたが、Aフレームは背嚢やリュックサックほどでは無いが、ある程度の装備を兵士が背負って運搬する際に使用されました。このAフレームの特徴は全てのパーツがウェブ製になっているところです。
ところでウェブ製=熱帯用(Tropen)というのが世間一般の常識ですが、果たしてそうでしょうか?ことAフレームに関しては熱帯地方、特に北アフリカ戦線で使用された如何については少々懐疑的なエーデルマンです。

Aframe_web13.jpg
何故なら北アフリカのような砂漠地帯では機械化率が高く、兵士は徒歩では無く兵員輸送車両で移動することが多い為、個人装備を徒歩で運搬するAフレームの使用頻度は低かったと思われます。

ただしドイツから見た熱帯地方は、南ヨーロッパやバルカン半島も含むので、そういった地域ではAフレームが使用されたのかも知れません。
map3_20130603062621.jpg 
1942年当時の地図。熱帯地方と思われる部分に色を付けてみました。

なお、当時の写真を見るとアフリカ戦線以降もウェブ製装備は全戦域で使われています。
むしろ戦争後期になるにつれウェブ製装備が増える傾向があり、最近ではウェブ製=戦争後期の装備というイメージがコレクターの間で定着しています。戦局の悪化により、革の在庫が一挙に枯渇し、備蓄していたコットン素材を放出したのかも知れません。

Aframe_web16.jpg 
M42略帽と開襟にした野戦服(M44野戦服?)から1943年以降の写真と思われます。この兵士のAフレームにはM31飯盒M31ツェルトバーンテントポール収納袋?を括り付けられています。ストラップが革製かウェブ製かどうかは不明です。

Aframe_web3-1.jpg  
ツェルトバーン用ストラップが2本、垂直方向にリベット留めされており、別パーツの飯盒用ストラップ(Web製)は水平に取り付けられています。
Aframe_web1.jpg 

各ストラップを使って、M31飯盒(後期のスチール製)とM31ツェルトバーンを括り付けたところ。

Aframe_web9.jpg 
ストラップ金具のクローズアップ。メーカーコードのLUXとWMFの刻印があります。

 Aframe_web4.jpg 
AフレームバッグはAフレームと一緒に供給された小型のバッグで、M34クリーニングキットや衣類などを収納することができます。
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Aフレームバッグのストラップやベルトは全てウェブ製です。

cleaningkig11_20130421084123.jpg 
クリーニングキット専用のポケットが付いているところがオシャレです。
 Aframe_web2-1.jpg 
ツェルトバーンとAフレームの間には、Aフレームバッグがストラップで取り付けることになっています。この確度からは見えませんがツェルトバーンの中にはテントポールとペグ、ロープが入った収納袋を巻いてあります。

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スターリングラードのドイツ軍兵士。左側の兵士のAフレームにはAフレームバッグとテントポールが括り付けられている様子が分ります。


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脳内の99%をドイツ軍が占めている、そんなアラフィフ親父です。
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