M36野戦服 (Feldbluse 36)

M36 German EM/NCO field tunic (Feldbluse 36) was released in November 15 1936. The outlook of M36 is almost same as M35 which is previous model and with 5 buttons and bluish green coller. This M36 is still in good condition and no moth halls and repairs. This tunic was tipically modified to shorten tunic length.

M36野戦服(Feldbluse 36)について書いてみたいと思います。

feldbulseM36.jpg  
写真の野戦服は1936年11月15日付けで採用されたタイプで、一般的には“M36”と呼ばれています。
M36の大きな特徴は緑色の襟と5つボタンですが、実はM36以前の野戦服も外観上はほとんど同じ。
専門書「FELDBLUSE」によるとライナーの形状を見れば、M36とそれ以前のものを識別できようです。
ちなみに、ライナーが背中全体を覆うようになっているのがM36とのこと。
(もちろん製造年のスタンプが残っていれば難なく見分けられますが・・・)

この野戦服は汗やしみ・汚れが目立つ状態ですが、虫食いも少なく保存状態は良好と言えるでしょう。

 P1017735.jpg
襟章のストライプの色は濃緑色です。元々は兵科をこの細い線の色で判別していましたが、1938年11月26日付をもって、共通色の濃緑色が使われるようになりました。

P1017733.jpg  
左の袖には階級を示すV字の記章があります。一重のトレッセ(飾り帯)はGefreiter(上等兵)を表すようです。

P1017739.jpg  
左胸のポケットには勲章が二つ。上が歩兵突撃章、下が戦傷章。
そして第二ボタンホールには二級鉄十字章のリボンが佩用されています。

この野戦服の持ち主は歴戦の兵士だけではなく、結構“シャレ者”だったようで、襟は将官服と同じ先のとがったものに取り替えられ、さらに丈を短くする為の改造もされています。

 P1017746.jpg
腰ポケットの位置を「FELDBLUSE」掲載の無改造品と比較しました。ポケットの位置を持ち上げることで“ザイテンハーケン”ことベルトフック用の穴が一つ隠れてしまっているのがわかります。


suspender4.jpg  
裏側から。“トラーゲグルテ”こと内蔵サスペンダーが見えます。これを使えばYストラップが無くてもベルトフックだけで装備品を支えることができます。

 P1017560.jpg
包帯を入れるポケットも付いています。

M36野戦服はドイツ軍の栄光と共に歴史を歩み続け、1940年に改定された後も、多くのドイツ兵・特に古参兵や将官は緑色の襟に拘り、M36もしくは似せて改造したものを着ていたようです。

IMG.jpg


FC2 Blog Rankingに参加しています。

←ポチっと応援お願いします!

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
スポンサーサイト

M36野戦服 (Feldbluse 36)

1935年にベルサイユ条約を破棄し再軍備宣言をしたナチス・ドイツは国防軍(ヴェアマハト)を新設、ライヒスヴェーア時代の10万人体制から3倍近い36師団規模に軍隊を一気に拡大します。ドイツ軍はそれまで一年毎にマイナーチェンジしていた野戦服を1936年に完成させ大量に生産するようになります。

それが本日紹介するM36野戦服です。

M36-2.jpg  
青味の強いフィールドグレイのフェルト生地にダークグリーンの襟、5つボタンはM36野戦服の特徴です。
1940年には生産性向上の為、野戦服の襟の色は本体と同じフィールドグレイとなりますが、ダークグリーンの生地が工場に在庫がある間は生産が続けられます。

M36-18-1.jpg  M36-6.jpg
ダークグリーンの襟が導入されたのは、1935年9月10日、陸軍規定規程35年第505号(H.V.35,Nr.505)により襟章の真ん中の線(リッツェン・シュピーゲル)がダークグリー ンに変更されたことに伴うものです。

なお、野戦服と襟の色の変遷についてはM34/35野戦服の記事を参照願います。

M36-10.jpg
M34/35野戦服と並べてみました。歴戦の兵士と新兵といった感じでしょうか。


M36-12.jpg

M36野戦服の生産が終了した後も、野戦服を自分好みにオーダーメイドした将校服はもちろん、兵・下士官への支給服であるM40野戦服M41野戦服にもダークグリーンの襟に付け替えられたものが多く見られます。


Schwarzwald.jpg
ドイツ兵がダークグリーンの襟を好んだ理由は古参を気取るという以外に、ドイツの自然を彷彿させる深緑色がドイツ人の心の琴線に触れたから・・・なのかも知れません。


M36-4.jpg
このM36野戦服ですが保存状態が良く、Gefreiter(上等兵)が外出着として購入したものが自宅のクローゼットに仕舞われたまま終戦をむかえ、戦後数十年経って発見された・・・そんな感じのする一着です。


M36-9.jpg

内装はM36野戦服の特徴である、コットン製ライナーが背中全体を覆う作りになっています。


M36-14.jpg
所定の位置に服のサイズと被服廠(所在地ベルリン)、包帯用のポケットには工場名がスタンプされています。
なおスタンプの種類についてはこちらのサイトに詳しい情報が載っており非常に勉強になります。

M36-13-1.jpg  
袖口には圧縮した紙で作られたボタンが付いています。他にも水牛の角で作ったボタン、プラスチックのボタンが使われます。

BEVO1.jpg  
国家鷲章のバリエーション。
上からM34/35野戦服に付けられた1939年2月5日に採用のダークグレイの台布にシルバーグレイのアルミ糸で縫われたBevoタイプ、2番目はM36野戦服の国家鷲章で1937年6月19日採用の白糸で縫われた兵・下士官用タイプ、3番目はM41野戦服のマウスグレイの国家鷲章で1940年6月4日に採用。


M36-19.jpg  
上等兵の階級章と勲章の佩用ループが僅かながらにこの野戦服を独特たらしめています。

さて余談になりますが、ひとえにミリタリー趣味と言っても興味の対象は国や時代、兵器から生活用品まで幅広く、100人いれば100通りのスタイルがあると思います。

tamiya_logo1.jpg  
私はと言うとこのブログのサブタイトルにも書いてますが、幼少期にタミヤの1/35プラモデルがきっかけでドイツ軍ファンになり、やがて1/1軍装品コレクションに嵌るわけですが、収集対象としているのは当時何百、何千万といった規模で生産された工業製品がメインで今回紹介したM36野戦服(Feldbluse 36)もそんなアイテムの一つです。

M36-1.jpg
大量生産される工業製品には美術品や工芸品のような芸術性や美術性はありませんが、ドイツ人ならではのモノづくりへのこだわり、生産現場での知恵が戦時下であってもチープさにならずむしろ機能美を作り出しています。

また工場出荷時は全く同じものでも、戦場での使用や戦後60年以上の時間の経過がそれぞれのアイテムに独自の表情を刻み込みます。それが実物コレクションの魅力であり、それゆえに同じ種類のものを幾つも集めてしまう要因にもなります。

M36-16.jpg

と、まぁ熱く語りましたが、家族は絶対に理解してくれないだろうなぁ~


FC2 Blog Rankingに参加しています。

←ポチっと応援お願いします!

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
Profile

エーデルマン

Author:エーデルマン
脳内の99%をドイツ軍が占めている、そんなアラフィフ親父です。
注)当時のドイツ軍の装備・生活用品に興味がありますが、特定の団体・思想を支持するものではありません。

↓管理人へのMailはこちらからどうぞ↓

Calender
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
Category
FC2 Counter
検索フォーム
最新記事
Comments
Archive
ブロとも申請フォーム
Links
RSSリンクの表示
Flag Counter
エーデルマンの参考文献
Ss-brigadefuhrer Und Generalmajor Der Waffen-ss Theodor "Teddy" Wisch
Ss-brigadefuhrer Und Generalmajor Der Waffen-ss Theodor "Teddy" Wisch
個人秘蔵の未公開写真が満載でLSSAHファンは必読の書。著者は友人

WWII ドイツ軍兵器集 〈火器/軍装編〉 (1980年) ワイルドムック
WWII ドイツ軍兵器集 〈火器/軍装編〉 (1980年) ワイルドムック
長年教科書だった本。小宮氏の「ドイツ軍の全貌」の解説がすごい

最強の狙撃手
最強の狙撃手
ドイツ軍No.2スナイパーの回顧録。狙撃シーンもすごいが、当時の兵士の生活も垣間見れる一冊

第2次大戦ドイツ軍装ガイド
第2次大戦ドイツ軍装ガイド
鮮明な写真による軍装品説明はブログ写真撮影の参考にしています

ドイツ軍装備大図鑑: 制服・兵器から日用品まで
ドイツ軍装備大図鑑: 制服・兵器から日用品まで
軍装品のカタログとも言えるボリュームは圧巻。実は密かに打倒を狙っていたり・・・

第2次大戦ドイツの自動火器
第2次大戦ドイツの自動火器
実物のFG42実射レポートを読めるのはこの本だけ

“グロースドイッチュランド”師団写真史―東部戦線におけるGD機甲擲弾兵師団1942‐1944
“グロースドイッチュランド”師団写真史―東部戦線におけるGD機甲擲弾兵師団1942‐1944
ドイツ国防軍好きなら買って損はなし

図説ドイツ軍用銃パーフェクトバイブル (歴史群像シリーズ Modern Warfare MW)
図説ドイツ軍用銃パーフェクトバイブル (歴史群像シリーズ Modern Warfare MW)
ドイツの軍用銃の専門書でビジュアル的に見ていて楽しい

ドイツの小銃拳銃機関銃―歩兵兵器の徹底研究 (光人社NF文庫)
ドイツの小銃拳銃機関銃―歩兵兵器の徹底研究 (光人社NF文庫)
ドイツ軍用銃のバイブル的な書。ドイツ軍スナイパートップ3への一問一答が興味深い

Feldbluse: The German Soldier's Field Tunic, 1933-45
Feldbluse: The German Soldier's Field Tunic, 1933-45
M33からM44までドイツ陸軍の野戦服を網羅。特にM36以前の野戦服は必見

Rations of the German Wehrmacht in World War II
Rations of the German Wehrmacht in World War II
とにかく当時のドイツ兵が食べていた糧食にこだわった一冊

武器と爆薬―悪夢のメカニズム図解
武器と爆薬―悪夢のメカニズム図解
迫撃砲はどうやって砲弾を飛ばすのか?小銃擲弾は?ほかにも大砲や爆弾のしくみを源文マンガでわかりやすく解説

グラフィックアクション GRAPHIC ACTION 1993年 No.17
グラフィックアクション GRAPHIC ACTION 1993年 No.17
このシリーズは市場で見つけたら買うべし

ドイツ武装親衛隊軍装ガイド (ミリタリー・ユニフォーム)
ドイツ武装親衛隊軍装ガイド (ミリタリー・ユニフォーム)
WSS専門だけど全部実物!

鼠たちの戦争〈上〉 (新潮文庫)
鼠たちの戦争〈上〉 (新潮文庫)
映画「スターリングラード」の原作本的な内容だが100倍面白い

鼠たちの戦争〈下〉 (新潮文庫)
鼠たちの戦争〈下〉 (新潮文庫)


スターリングラード 運命の攻囲戦 1942-1943 (朝日文庫)
スターリングラード 運命の攻囲戦 1942-1943 (朝日文庫)
塹壕から故郷へ送った兵士の手紙が興味深い「クリスマスはドイツ風に」の章は涙なくしては読めません

ケルベロス 鋼鉄の猟犬 (幻冬舎文庫)
ケルベロス 鋼鉄の猟犬 (幻冬舎文庫)
ヒトラーが暗殺された後の撤退戦を描いた架空小説。小道具にこだわるところがマニアっぽい

eBay
QR CODE
QR