弾薬箱とベルトリンク (Patronenkasten und Zwischenstück)

以前の日記「ドイツ軍正式カートとポーチについて」で弾薬箱について少し触れましたが、今回はドイツ軍で使用された弾薬箱である34年型(patronenkasten 34)と41年型(patronenkasten 41)、それとリンクベルト(Zwischenstück)について取り上げたいと思います。

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34年型弾薬箱。ドイツ軍の弾薬箱といえばこの形ではないでしょうか?おなじみのタミヤの「小火器セット」にも入ってました。

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一方こちらは、41年型弾薬箱。


34年型はアルミ製でフィールドグレイ塗装、41年型は鉄製で後期標準塗装色であるダーグイエローで塗られています。フタの角度は34年型が斜め、41年型は直線です。

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弾薬箱のフタは機関銃への装弾時にはトレイとなり、地面に弾薬がつかないよう工夫がされております。41年型のフタは地面に対して平らになるよう改良されており、ゴム製のパッキンもついて防水性を高めています。

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フタの留め金も改良され、より本体に密着するようになっています。

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ちなみにハンドル部分は同じ仕様。片手で二つ同時に持ちやすいようになっています。

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ベルトリンクに装着した状態で、250~300発のカートを収納することが可能です。

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7.92mm小銃弾はこのような箱に15発ずつ入った状態で支給されました。(faltschachtel)  

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300発入りの箱。15発入りの箱が20個入るようになっています。

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次にベルトリンクの紹介です。

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ドイツ軍のベルトリンク。左側が34年型で、右側が補強リブの入った41年型。50発装着が可能です。米軍のリンクのように射撃後も番部分が外れることがありません。

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戦闘の合間の一コマ。(マージャンではありません) ベルトリンクへの装弾は歩兵の重要な仕事でした。

フォト
セット完了!

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小銃用スリング (Gewehr Tragriemen)

ドイツ軍の装備品には革を使ったものが多く、連合国が全面的にコットンを素材として使っているのとは対照的です。
ドイツ軍でもあらゆるの装備品にコットンを使っており、単に比重が少ないというだけかも知れませんが、耐久性・防水性を求めるものには、革を多く使っています。
革の方が高そうなのに何故?と思うのは、現代の感覚で当時はコットンの方が高級品だったという説もあります。
コットン(木綿)は主に植民地で生産されるので、当時アメリカ・イギリスが独占していたことも関係がありそうです。

60年以上経った今でも実用に耐えられる革製品が多いのはさすがはドイツ製。
特にスリング(負革)は、過酷な使われ方をされていたはずなのに、良い状態のものが多く現存しています。

そういうわけで回のネタはドイツ軍の小銃用スリング(Gewehr Tragriemen)です。
これらは元々、無可動実銃に取り付けられていたものですが、取り外して写真に撮りました。

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モーゼルKar.98K用スリング。MP40にも使えます。

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 MP40用スリング。

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MG34/42用スリング

スリングや金具にはアムトが刻印されており、兵器局の検査を受けた装備品だとわかります。。
金具には銃本体が傷つかないよう革張りがしてあったり、滑り止めの模様が刻まれてたりとドイツらしいこだわりが決して目立つことのない、スリング一つにも見ることができます。


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パンツァーファウスト60 (Panzerfaust 60) Part1

(パンツァーファウストに関する記事は過去mixiで書いた日記を再編集したものです)

何気なくYoutubeをだらだら見ていたら、名作『橋-Die Brucke-』(1959年 ドイツ)のリメイク版を発見!
なんでも2008年にドイツでTV放送されたスペシャル番組らしいのですが、軍装や兵器の時代考証はオリジナル以上の出来栄え。
『橋-Die Brucke-2008』
Youtubeで全編視聴可能。(著作権は問題ないのでしょうか?)

たとえば末期の武器不足で旧式のGew98やマキシム重機関銃が使われるところなどはVERY GOOD!! 
ただ一点だけ残念なのがMG42の効果音。ショウエイのガスブロ?って思うくらいチープで、間違いなく原作の方がリアルです。(時代的にホンモノ使用の可能性大?)

その中でも、大活躍するのが戦車拳骨ことPanzerfaust。トリガーアクション・発射のシーンが見られるのもマニア好みです。
動画を見てたら戦車拳骨が欲しくてたまらなくなり、悩んだ挙句、サムズミリタリ屋製のモデル品の購入を決意しました。

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サムズの段ボール箱に入って到着。

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さっそく撮影。ベルリン攻防戦の国民突撃隊(Deutscher Volkssturm)の装備をイメージ。

このパンツァーファウスト60、サムズ社所有の実物から型取りしたオールスチールの実物完全復元版です。
(STEINER氏のサイトに社長所有の実物が載っています)
これまでG-MAX社のモデル品が最も再現性が高いとされておりましたが、トリガーパーツの形状などは間違いなくこちらが上でしょう。
一点一点手作りというこだわりの為か、年間50本しか生産できないとう謳い文句についつい財布のヒモも緩んでしまいました。

さて、購入を検討している人の為に、商品のレビューをしてみたいと思います。(今なら在庫が1つ残っています!※5月21日現在)
まずは同梱品から。

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当時の説明書のコピー(左) 注意書きのデカールx2(中央上) 弾頭に貼る説明シールx2(中央下) 当時の説明書のコピー(右) 
※国民突撃隊の腕章は同梱されてません

さすが日本一の軍装品店だけあって、同梱品は充実しております。贅沢を言わせていただくと、説明書のコピーはそれらしい紙を使って欲しかったです。
まぁ、些少なことですけどね。

注目のトリガーパーツを細かく見て行きます。

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海外製のものは、ここの造型が甘い!サムズのは彫が深くてシャープな印象があります。
親指部分のすべり止めもきちんと再現されております。

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米軍の手榴弾のような、セイフティピンを抜きます。

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リアサイトを立てます。

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トリガーを押して込むと、炸薬に点火し発射!(しませんね・・・)

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弾頭と発射筒は分離可能です。弾頭基部は実物と同じく木製ですが、フィンは半分くらいの長さですね。

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唯一残念なのが、このヘッドプレート。実物はプラスネジじゃなく2点ピン止め。そんなに難しい造作では無いのにもったいない・・・(海外製にはこのプレートが無かったりするので、あるだけマシかも知れませんが)

モデルガンと比べると可動部分も少なく楽しめるギミックも限られていますが、末期のドイツで窮鼠猫を噛むかのごとく現れた個人用対戦車兵器は、たとえモデル品と言えども非常に存在感のあるオモチャであると実感しました。

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この写真のHJの少年、どこかで見たことがあると思ったら

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「ヒトラー 最後の12日間」のこのシーンだったんですね。(このHJの少年のモデルは実在しています)

(Panzerfaustの記事はまだ続きます)


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パンツァーファウスト60 (Panzerfaust 60) Part2

サムズ製「Panzerfaust 60」ですが、入手していろいろ弄繰り回しているうちにポツポツと不満な点が出てきました。
造型は前回書いたように文句ナシなのですが、主にマーキングが手抜かりというか、はっきり言って間違っているのです。

具体的には下記の4点です。

1. (サ)発射筒の注意書きが射手側にある (実)射手側にはない

2. (サ)発射筒の注意書き(射手と反対側)の文字が反対 (実)射手から見て、正対している

3. (サ)サイトに「80/60/30」、トリガーパーツに「feuer」の文字が直接印字されている。 (実)サイトに白ペイント、トリガーに黄ペイントが施されており、文字の視認性が良い

4. (サ)「Entsichert(Fire)」「Sicher(Safe)」の文字が射手と反対側にある (実) 射手側にある

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射手側に注意書きがありません。

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射手と反対側に注意書きがある(写真で見ると文字が逆さまに見える)

そこで、製品に同梱してあるデカールを使い修正することにしました。
まずはデカールの張りなおしです。同梱品に付属していたものを活用することになりました。

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オリジナルのデカールをはく離した後、同梱のデカールを慎重に貼っていきます。

その次にペイント作業。まずはマスキングです。
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プラカラーで着色。十分乾かした後に同梱のデカールを貼ります。

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完成。プラモデルを作ったことがある人であれば、簡単にできるカスタマイズなのでお勧めです。
まぁ、拘らない人にとってはどうでも良いことですが。

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(パンツァーファウストへの拘りはまだまだ続きます)


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パンツァーファウスト60 (Panzerfaust 60) Part3

先日、海外のフォーラムで全体が錆だらけの実物Panzerfaust 60の発射筒をレストアした人の書き込みを見つけました。
一度すべての錆を落として再塗装、注意書きのマーキングも再現しており、その拘りには驚かされました。

レストア済みの発射筒の写真

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字体が若干違うものの、サムズ製のパンツァーファウストと同じマーキングです。

ところが、一箇所大きな違いを見つけてしまいました。赤い丸で囲んだ部分です。

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良く見ると、小さい字で何か書いてあります。
“Vorsichit! Rohr ist immer mit pulver geladen auch wenn Geschoß-Kopf abgenommen und Flugelhalter herausgezogen”
(注意せよ!弾頭部分が装着されてない状態でも発射筒には常に火薬が搭載されている!)

そうです。パンツァーファウストの発射筒には、弾頭を発射させるための推進薬が装填されているんです。
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こちらは、サムズ製です。(カスタム後) 残念ながら上部の注意書きのデカールは同梱されていませんでした。

この注意書きも再現したい!しかし投稿者のようにステンシルを自作するスキルもない。
正確な見積りは取っていないものの、プロに依頼すると、とんでもない金額になりそうです。

半分あきらめかけていたその時、欧州のとあるオークションでデカールが売られているのを発見。

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送料込みで12ユーロ。もちろん購入です。

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ポーランドから1週間ほどで届きました。

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これで今晩はぐっすり眠れそうです。

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エーデルマン

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脳内の99%をドイツ軍が占めている、そんなアラフィフ親父です。
注)当時のドイツ軍の装備・生活用品に興味がありますが、特定の団体・思想を支持するものではありません。

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