M42野戦服 (Feldbluse 42)

日本からハンドキャリーしてきた数点の中にM42野戦服(Feldbluse 42)があったので、アップしたいと思います。

前回アンクルブーツでは戦争末期の悲壮感が無いと書きましたが、このM42野戦服が採用された42年ごろから徐々に生産性や実用性を重視した省略化が行われ、決定的な敗北を喫するスターリングラード以前と言えども、なんとなく当時の逼迫した状況が、この野戦服を見ていると伝わってくるような気がします。 


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M36/40からの大きな変化点は、ウールに対するレーヨン混合率が上がった為、補強の為にボタンが6つに増えたこと、そしてポケットのプリーツが省略された点です。

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背中側もはそれほど大きな変化はありません。


 M42-04.jpg
インナーは内蔵サスペンダーが廃止され布製のタブに代わっています。
 
M42野戦服に関しては現物が少なからず残っており、特にレアアイテムというわけではありませんが、M36からM44まで多くの野戦服が戦争終了時に徽章を一度外され、再度取り付けられている中で、この野戦服は工場出荷時のまま、いわゆる初付けである点が最大の特長です。

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襟章およびトレッセはミシン縫い、胸の鷲章はジグザグ縫いとなっています。
戦後に当時の縫い付け方法で、取り付けられた可能性もありますが・・・まぁ雰囲気的にOKかと。

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胸ポケットです。フラップの波形状がまだ余裕を感じさせます。(こちらは次のM43で省力化されフラットな形になります)

M40のところで、野戦服は着古してヨレた状態が好きだと書きましたが、このM42もつぎはぎだらけ私好みの一着です。

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M42野戦服 (Feldbluse 42)

皆様、花粉症は大丈夫でしょうか?3月に入ってから涙と鼻水が止まらないエーデルマンです。  
さて、本日はハンガリーから届いたばかりのM42野戦服(Feldbluse 42)をアップしたいと思います。
M42野戦服は以前こちらで取り上げているのですが、雨蓋がちょっと珍しい形なのと、最近シリーズ化?している山岳猟兵(Gebirgsjäger)関連アイテムなので記事にすることにしました。(単なる自慢?)

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こちらの野戦服はM40野戦服にも使用されている初期のウール100%のフェルトで出来ています。
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こちらは以前紹介した山岳猟兵のM43野戦服です。ウールと再生繊維の混紡率が上がり茶色っぽくなりました。肌触りもまったく違います。
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この写真だけでは、それ以前の野戦服との違いが分かりません。

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内装もそれまでと同じコットン製ですが。内蔵サスペンダーが廃止され、服と一体化しています。

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襟章は1940年に制定されたマウスグレーの共通兵科用で、襟章は先端を裏から縫った後、折り返して表からジグザグに縫っています。

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襟の裏地はコットン製で強化されています。

M42_GJR5-1.jpg
サイズのスタンプは消えかけており、読みづらいですが、被服廠に42年に納品されたことを表す「St42」はかろうじて分かります。
マイミクさんに赤外線フィルターを使って見やすくしてもらいました。ありがとうございました!
45〟 襟から肩の長さ 〝43〟 首回り
      〝94〟 胸囲
75〟 着丈                〝67〟 袖丈
St〟は旧ドイツ領のStettin(現ポーランドSzczecin)で42年納品となります。

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包帯ポケットには兵士の個人番号でしょうか?数字のスタンプがあります。

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国家鷲章も1940年以降のタイプでこちらもジグザグ縫いされています。

ジグザグ縫いは1930年頃から可能になったようですが、直線縫いよりも時間がかかり、糸の消費量も増える為、野戦服ではあまり推奨されていなかったようで、曲線の多い国家鷲章はともかく襟章の縫い方ではほとんど見られません。
M42_GJR21.jpg 

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こちらは肩章の裏側です。色の違う二種類のウール地がつなぎ縫い合わされています。このような場合はジグザグ縫いが最適でしょう。

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この服にはBEVOタイプのエーデルヴァイス章が取り付けられています。こちらもジグザグ縫いです。

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さて、冒頭でも書きましたが、この野戦服のポケットの雨蓋の形、ちょっと変わっています。
どうもこの先が尖ったデザインは、オーストリア=ハンガリー帝国の軍服の影響を受けているようです。

M42_GJR26.jpg
なお、マイミクさんによると軍から工場へ支給された仕様書の項目は少なく細部は縫製工場に任されていたようです。
そんな中、雨蓋は工場デザイナーが唯一個性を主張できるポイントだったのかも知れません。


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脳内の99%をドイツ軍が占めている、そんなアラフィフ親父です。
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