東部戦線従軍記章 (WINTERSCHLACHT IM OSTEN 1941/42)

こちらは戦傷章(銀章)と同時に入手した東部戦線従軍記章(WINTERSCHLACHT IM OSTEN 1941/42)です。
バルバロッサ作戦の冬季戦(1941年-1942年の冬の東部戦線)において一定の活動を行った枢軸軍兵士や民間人を対象として1942年5月26日に制定された従軍記章です。

1941年11月15日から1942年4月15日までの間、特定地域において以下の諸条件を満たす必要がありました。

・14日間戦闘に参加した者(空軍兵士は30回の出撃)
・60日間非戦闘活動に従事した者
・戦闘で負傷した者
・戦死した者
・戦傷章に値する程度の凍傷もしくは冬季の風土による負傷をした者

上記のような比較的緩い条件だった為、短い期間にも関わらず約250万~300万人が授章したと考えられています。
メダルの製造と授章に時間がかかった為か、授与期間は1944年10月15日までとされました。
ostmedal.jpg    
横36 x 縦40mmの亜鉛製で23の工程で作られています。

表面(左側)には国章の鷲と鉤十字・柏葉、裏面(右側)には「WINTERSCHLACHTIM OSTEN 1941/42」の文字と剣・柏葉がデザインされています。上部にはM35ヘルメットとM24柄付き手榴弾をモチーフにしたレリーフが刻まれています。ヘルメットが白色にペイントされているものもあります。
リボンの色は赤地に白2本と黒1本のラインで構成され、これら3色は国家色であるのと同時に赤は兵士の勇気・戦火・血、白は雪、そして黒は悲しい記憶(戦友の死など)の象徴とされています。

佩用方法としては、二級鉄十字章と同じくリボンのみ第2ボタンホールに縫い付けて着用することになっていました。

3_20110724100044.jpg 
二級鉄十字章のリボンと併用する場合は上記のように下に重ねます。

Wehrpass(軍隊手帳)Soldbuch(兵隊手帳)で紹介したErich Riedel軍曹も1941年6月から東部戦線で従軍した為、東部戦線従軍記章を授章しています。

04-17-2011 02;23;50PM.JPG
小さくて見えづらいですが、左胸にリボンバーを佩用しています。(剣付二級戦功十字章及び東部戦線従軍記章)

7_20110724224422.jpg  
Soldbuchの22ページ目にある記録によると、1942年8月10日に授章となっています。

東部戦線における戦意高揚を目的として作られたにも関わらず兵士からはシニカルな愛称(?)で呼ばれました。
例えば実際に凍傷による授章者が多かった為「冷凍肉勲章」と呼ばれたのは有名な話ですが、その他に41年冬の消耗戦がその後の撤退戦の原因になったことから「撤退勲章」、ロシアの厳しい冬を表現した「霜メダル」「ツンドラ勲章」「オーロラ勲章」、面白いのは「ヘルメット雪だるま」など32個も呼び名があったようです。
またリボンも両端の赤色を「赤軍」に見立て、ソ連軍に包囲された厳しい状況を表現することもありました。

なお東部戦線従軍記章は大量に作られた為、実物でもレプリカと変わらない金額で入手することができます。
非常の興味深い私の好きな従軍記章です。

ostfronb0843.jpg 


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