モーゼルKar.98K (Mauser Kar.98K)

モーゼルKar.98K(Mauser Karabinar 98 Kurz)は第二次世界大戦でドイツ軍主力小銃として使用されました。
Gew.98(Gewehr 98)の改良型として開発され、45年の終戦までドイツ兵のよき相棒であり続けました。
モーゼル小銃は完成度が高く、第二次大戦までのボルトアクションライフルの中で最も優秀とも言えるでしょう。



 K98_1.jpg  

K98_3.jpg   

写真はモーゼルKar.98Kの無可動実銃です。モーゼル社のコード“42”と製造年の“1939”を表す刻印があります。
発射機構を排除した観賞用に加工した実銃の為、モデルガンのようにボルトアクションを楽しむことはできません。

K98kimage2en.jpg
Kar.98Kのメカニズム(クリックすると拡大できます)

Kar.98KのKar.はKarabiner(騎兵銃)、KはKurz(短い)の略で、1898年に採用されたGew.98(Gewehr 98)の騎兵銃ショートバージョンという意味です。

<Gew.98とそのバリエーション>

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上からGew.98・Gew.98トレンチタイプ・Kar.98AZ・Kar98(system 98)・Gew98狙撃銃
Kar.98aが原形のように見えますが、戦後に開発されたKar.98bというタイプのショートバージョンとなっています。

14_20110821182017.jpg
Kar98b (海外コレクター所有物)
長さはGew.98と長さは同じ(1250mm)ですが、スライドサイトを採用、ボルトハンドルが曲げられています。
スリングの位置はKar.98AZと同じく、騎兵が肩に背負い易いようストックの左側に取り付けられています。
ドイツ軍では銃の長さには関係なく、ボルトの形状とスリングの取り付け位置で騎兵銃と名づけていました。


P1017435_20110821094714.jpg
Kar.98Kに使用される弾薬は7.92x57mmモーゼル弾です。1箱15発入りで支給されました。
ドイツ軍の正式カートでMG34やMG42、自動小銃と共通で使用できます。

Kar.98K専用アクセサリー

bayonet.jpg   
SG84/98銃剣。これだけで十分武器になるのでアクセサリーと言うには御幣があるかも・・・
  
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弾薬ポーチには片側30発x2 合計60発入ります。

16_20110822051838.jpg  
マズルカバーは付けたままでも撃てるよう先端のフタがオープンします。
フロントサイトにフードがついた中期以降のタイプにはゴム製のキャップが支給されます。

他にもZF41狙撃用スコープM34クリーニングキットスリング、グレネード・ランチャーなどがあります。

11_20110821231945.jpg

話は変わりますが、思い出話を一つさせて下さい。
Kar.98Kが好きになったそもそものきっかけは、30年以上前に従兄弟が所有していたCMC製(もしくは六研製)のモーゼルのモデルガンでドイツ兵ゴッコをしたことにあります。
当時、ハンドガンのモデルガンは所有していましたが、戦争ゴッコとなると今一つ迫力にかけ、従兄弟がCMC製のモーゼルと、MGCのMP40を持って参入するや大いに盛り上がったものです。

自分も欲しくて仕方がなかったのですが、子供の自分の小遣いではとても買えずモデルガンショップに行ってはショーケースの中のモーゼルを憧れの眼差しで眺めるだけでした。(当時は定価4万円前後と記憶しています)

その後、月日は流れ20年経ってついに憧れだったモーゼルKar.98Kを入手することになります。

 9_20110821112444.jpg 7_20110821124048.jpg
上記はオークションで手に入れた六研のモーゼルです。バットプレートに「ROKKEN」の刻印があります。
既にCMCもモデルガン製造から撤退。CMCから金型を受け継いだタナカモデルも久しく絶版となっておりオークション市場では当時の定価以上のプレミアがついていました。
このROKKENモデルは終了時間を越えても競り合い最後は涙目になりながら落札した記憶があります。

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発売当時のパンフレットです。外人モデルが持っているのはZF41がついた実銃と思われます。
発売前に六研へ手付け金を払うとこのパンフレットが送られ、発売後に商品と引き換えることができたそうです。
※まもなく六研は廃業、金型を引き継いだ東京CMCが製造・販売を続けます。

その後、わけあってモデルガンは手放すことになりますが、入手額とほぼ同じ金額で引き取られて行きました。
(CAW再販前で良かった~)

そしてそして、なんとこのたび幸運にもカナダでKar.98Kの実銃を撃つ機会に恵まれました!

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こちらが撃ったホンモノのKar.98Kです。私が持っている無可動と同じモーゼル社1939年製です。
70年以上前に製造されたものとは思えないほど状態は良く、機関部はもちろん、ストックやネジまですべてのナンバーがマッチングした逸品です。
(Kさん、貴重な銃を撃たせていただきありがとうございます!この場をお借りして感謝の意を表します。)

撃った時のインプレッションは、やはり「反動がハンパなくきつい!!」に尽きます。
モーゼルの前に三八式歩兵銃も撃たせてもらったのですが(Kさん、重ねてお礼を申し上げます)
そのことがより一層7.92mm弾の反動の強さを印象付けることになりました。
実は三八式の射撃の際、バカな初心者の典型例的に鎖骨にバットプレートを当てたまま撃ってしまったのですが三八式の反動でもとても痛かったです~(涙)、これがもしモーゼルだったらどうなっていたことやら。。。(汗)

19_20110822071233.jpg
こちらが射撃結果です。7.92mm弾の威力は三八式の6.5mmの弾痕の大きさと比べても一目で判ります。
しかし、意外にも反動の割りには命中精度は良いですね。
もちろん私の腕では無く、個体の精度、7.92mm弾の推進性能のおかげであるのは間違いありません。

私はこれまで何度かMP40などのサブマシンガンはラスヴェガスで撃ったことがあります。
しかし、ボルトアクション銃を撃つのは今回が初めての経験でした。
ターゲットに向かってボルトを操作し狙って撃つ、10発分の繰返し作業でしたが撃ち終わった後の疲労感は強く、これがもしも、弾丸が飛び交う戦場で人間を狙うとしたら・・・兵士には相当な訓練と集中力が必要だったでしょう。(私が軟弱なだけかも知れませんが・・・)
ミリタリー趣味は平和な時代だからこそ楽しめる。このことを強く実感しました。

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(もう一度機会があれば、今度はこんな格好して撃ってみたいなぁ)


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