懐中電灯 (Taschenlampe)

子供の頃から暗い押入れや納屋で探し物をしたり、夜の外出時に足元を一条の光で照らしてくれる懐中電灯がとてもたのもしく大好きでした。そんな懐中電灯を持たせてもらった時は、なんだか大人扱いしてもらったようで嬉しかったことを覚えています。

しかし嬉しいはずの大人扱いも戦争末期の混乱の中で行われたとしたら?
名作映画『橋 - Die Brücke - 』(1959年西ドイツ)は年端もいかない少年たちが兵士として無意味な戦いに駆り出され犠牲となる話です。


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ベルンハルト・ヴィッキが監督に挑戦した長編第一作。第二次世界大戦末期のドイツの田舎地方を舞台に戦争に散った少年たちの奮闘を描く。未成年ながら戦争 に駆り出され、祖国の勝利のために命を捧げる青年たちの姿は日本の特攻隊と重なって見える。非常に重たく暗い作品ではあるが、見終わった後に、「戦争と は」「死とは」と考えずにはいられない名作だ。


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当時のポスター。映画の中で、闇夜と霧のシーンでは懐中電灯が効果的に使われています。


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こちらは劇中に使われている懐中電灯で、ドイツの電灯メーカーDAIMONが1938年に発売したNr.2233というモデルです。緑・青・赤の3種類のカラーフィルターのレバーが特徴です。
ただし第二次大戦中にドイツ陸軍に納品されたNr.2233は一般的にフィールドグレイ色とされているので、このモデルは戦中民間向けに販売されたものか戦後西ドイツ軍向けに納品されたものと思われます。

 

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こちらの懐中電灯もドイツ軍で使用されていたタイプで、上記と同じDAIMONが1936年に発売したTELKO TRIOというモデルです。光を拡散させないフードが付いており、フィルターも緑と赤の2種類のみとなっています。


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戦前のDAIMONの広告には、TELKO TRIOが掲載されています。


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TELKO TRIOの蓋を開けた所です。電球の下部には4.5Vのバッテリーを入れるスペースがあります。


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4.5Vバッテリーの規格は現在も使用されており、ヨーロッパやロシアで入手することができます。


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『橋 - Die Brücke - 』は戦争の記憶も新しい時代に作られただけあって、細部に渡って当時の様子が再現されており、懐中電灯もきちんと所定の位置(第2ボタンや胸ポケットのボタン)に取り付けられています。


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懐中電灯のバリエーションは非常に多く、それだけを集めているマニアも存在しています。冒頭の通り、懐中電灯好きの私ですが〝そこそこ広く、浅く〟がモットーなのでこれ以上手を出さないようにするつもりです。


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懐中電灯 (Taschenlampe) Part2

不運なことに土曜日から一週間出張が入ってしまいましたが、出張で楽しみにしていることが2つあります。1つ目は日本から出張で来る同僚に一年ぶりに会えること。2つ目はずいぶん前に購入したあるブツを現地で受け取れることです。あるブツとは2つあり、1つはブログですでに紹介したアイテムの別バージョン(ブログでも欲しい欲しいとつぶやいています)、そしてもう1つはそれの入手で某袋系の中身再現が可能になります。いつ頃ブログでお披露目できるか分かりませんが、どちらも待ちに待ったアイテムなのでそう遠からず紹介できると思います。

ということで、いつものように休日にの~んびりと更新することができないので、半徹夜状態で書いた記事をアップします。今回は懐中電灯(Taschenlampe)について。

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以前懐中電灯(Taschenlampe)の記事でDAIMONブランドの代表的なモデルを2つ紹介しましたが、一つは市販もしくは戦後タイプであると説明しました。右側の1938年に発売されたNr.2233というモデルがそれです。

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ドイツ軍に納品されたNr.2233はフィールドグレー塗装となっており、当時の白黒写真でもはっきりと分かります。
これは軍服の色にマッチするようメーカー側に指定したと思われますが、必ずしもフィールドグレイが絶対では無く左側のTELKO TRIOのように黒く塗装された懐中電灯も平行して使われていたようです。

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軍用と行っても塗装以外に違いは無く、このような写真を見ても特には何も感じず、むしろM43規格帽やコートに目が行ってしまっていました。

ところが、やはり心のどこかでは欲しいと思ってたんでしょう。ある日、ネットーオクションで売られているのを見て思わず落札してしまいました。まったく、使えない懐中電灯を集めてどうするんでしょうか?(広く・浅くのモットーはいずこへ?)


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“軍用”の懐中電灯です。フィールドグレイ塗装以外は市販品と全く同じです。

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内部構造もまるっきり同じ。アムト等、官給品を示すスタンプを探しましたがどこにもありませんでした。


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軍用はDAIMONの“Dが他の文字に比べて大きいといった見分け方があるようです。確かに右側はDの文字が大きいですね。嘘か真か“Dienst”(軍用)の“D”とかけたという眉唾な話もありますがさてどうでしょう?

下記もDAIMON製の軍用懐中電灯ですが、フィルターのレバーに緑・青・赤のペイントがありません。剥げたわけではなさそうです。末期の省力型でしょうか?

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ボタンに留める革タブは染められていません。

最後に国防軍所有の電池未使用品です。国家鷲章のデザインの乾電池は希少で入手するのに苦労しました。


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・・・というのは嘘で、現代の乾電池に当時のパッケージの図柄を印刷して巻いただけ。それでも結構、雰囲気は出るもんですね。

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パッケージの図柄はこちらからダウンロードが可能です。

一応当時のものと思われる乾電池も紹介しておきます。
    FL6.jpg
Zenithというのはイタリアに現存している電池メーカーのようですが、表記はドイツ語です。「WR」の文字は他のブランドの乾電池にも書かれていますがどういう意味なんでしょうか?


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電池を入れてスイッチをON! ・・・もちろん点きませんでした。

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懐中電灯のコレクションはこれくらいにして、次回機会があれば光らせてみたいですね。


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エーデルマン

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脳内の99%をドイツ軍が占めている、そんなアラフィフ親父です。
注)当時のドイツ軍の装備・生活用品に興味がありますが、特定の団体・思想を支持するものではありません。

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