ハルスビンデとクラーゲンビンデ (Halsbinde u. Kragenbinde)

一週間の出張から無事に戻りました。昼は商談、夜は接待と精神的にも肉体的にも辛い一週間でしたが、久々に懐かしい同僚にも会っていろんな話ができ、さらに新たなアイテムもゲットしとても充実した一週間でした。持ち帰ったアイテムは近々ブログで紹介したいと思います。

さて、本日は布製カラーのハルスビンデとクラーゲンビンデをアップします。襟付きシャツが導入されるまでは、頻繁に洗うことができないウール製野戦服の襟を汚れから守る為、下記で紹介する2種類の布(コットン)製のライナーが使用されていました。

Halsbinde0-1.jpg   
上記写真は初期のコットン製スタンドカラーシャツを中に着た状態です。シャツの襟の高さは2cm程度なので肌が直に触れる野戦服の襟は汗や皮脂などで汚れてしまいます。

Halsbinde0.jpg
襟付きシャツであれば汚れが防げますが・・・

まずはハルスビンデ(Halsbinde)です。

 

Halsbinde1.jpg

Halsbinde2-1.jpg

ハルスビンデの正確な導入時期は分かりませんが、ライヒスヘーア時代には存在していたようです。1933年に国防軍陸軍(Heer)になり新型の野戦服(M33野戦服)が導入された後も継続して使用されました。上記のハルスビンデは表がM36野戦服の襟と同じダークグリーン、裏は白い布で作られています。


Halsbinde6.jpg

右側に見える切れ込みに片方の端を通します。後はよだれかけの様に首に巻きつけのど仏の所で紐で結びます。

Halsbinde5.jpg

紐の長さは35cmで端に結び目があります。

Halsbinde4.jpg
メーカー名のスタンプが押されています。「43」は製造年では無くサイズです。


Halsbinde3.jpg

部隊番号のスタンプが残っています。
「13. / J.R. 87」とあり、第87歩兵連隊 第4大隊 第13中隊の所有物であることを意味します。
※“J.R.”はJäger-Regimenter(猟兵連隊)では無く、“I.R.”Infanterie-Regimenter(歩兵連隊)の略号のようです。“J”はアルファベットの“I”がローマ数字の“1”と混同されるのを防ぐ為に使用されたとのこと。当時の部隊番号の表記について解釈いただいたSTEINER氏に御礼を申し上げます。

Halsbinde7-1.jpg Halsbinde9-2.jpg
野戦服の中に取り付けるとこうなります。右側のように襟からハルスビンデが見えている当時の写真もあります。

Halsbinde11.jpg

次はクラーゲンビンデ(Kragenbinde)です。

Kragenbinde0-2.jpg   

クラーゲンビンデは1933年に国防軍の新型野戦服と共に導入されました。表はM36野戦服の襟の同色のダークグリーン、裏は白い布で作られています。表側にはボタンホールが5つあり野戦服側のボタンに留めます。写真で表側に見えているボタンと裏側のボタンホールを使って輪っか状に首に巻くことができます。

Kragenbinde1.jpg
外側のボタンを使って、このように首に巻きます。



suspender4.jpg

クラーゲンビンデは野戦服の襟にボタンで取り付けるようになっています。ハルスビンデと違って野戦服を脱ぐと同時にカラーも外せるというメリットがあります。



Kragenbinde5.jpg


野戦服のサイズに合わせてクラーゲンビンデにもサイズのバリエーションが存在しています。上は長さ60cm、下は56cmで横幅は同じ4cmです。陸軍で使用されたクラーゲンビンデにはダークグリーン色以外にフィールドグレー色もあり、M36以前の野戦服やM40野戦服のフィールドグレーの襟にマッチするようになっています。
M36XM40_4.jpg
フィールドグレー色のクラーゲンビンデをM40野戦服に装着した場合。

Kragenbinde8.jpg    Kragenbinde7.jpg
クラーゲンビンデを着用した兵士。どちらも極初期のM33野戦服を着ていますが、左側はダークグリーン、右側はフィールドグレー色のクラーゲンビンデを付けています。

なお野戦服が開襟の状態でクラーゲンビンデが外にヒラヒラしている当時の写真を時々目にします。これは野戦服に固定する両端のボタンが外れてしまった為と思われますが、案外わざと外して顔や首の汗を拭くタオル代わりに使っていたのかも知れません。

IMG_0001.jpg Kragenbinde10.jpg


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