軍隊手帳と兵隊手帳 (Wehrpass u. Soldbuch) Part1

今回はドイツ軍が兵隊へ配布していたWehrpassとSoldbuchを2回に分けて紹介します。

二種類の手帳についての説明はWikipediaに簡潔にまとめられていたので割愛します。(手抜きですみません)

<Wikipedia軍隊手帳より抜粋>
ナチス政権当時のドイツ軍では人事記録台帳として普段は所属中隊本部が保管し、退役の際本人に返される「軍隊手帳」(Wehrpass、ヴェアパス。直訳では「防衛パス」)と、本人が常時携帯し身分証明書と給与支払記録帳を兼用した「兵隊手帳」(Soldbuch、ゾルトブッフ。直訳では「賃金帳」)に分かれていた。なお、最前線地域などで「兵隊手帳」を携帯しない場合[1]には「簡易身分証明書」(Kennkarte、ケンカルテ)を携帯した。「簡易身分証明書」は氏名、階級、所属部隊等必要最小限のことが記載され、所持者の 顔写真の貼られた1枚のカード型の物である。これら3点は本人に与えられ、もしも所持者が戦死した場合は遺品として遺族のもとに送られた。

脚注1. 「兵隊手帳」には詳細な個人情報が記載されているため、捕虜になった場合や戦死して敵に鹵獲された場合には情報が漏洩してしまう。投降の場合には機密部分を破り捨てるべき事が指示されていた

Wehrpassは一般市民から軍隊に所属した時点で配布される54ページの手帳で、個人データから所属部隊歴、訓練歴、傷病歴、叙勲歴などが記されています。退役後は本人に返却され60歳まで保持することが義務付けられました。

04-17-2011 03;20;30PM.JPG
灰色の表紙に国家鷲章と“wehrpaß”が印刷されています。
四角いマスには、所有者が所属する国防軍の軍種(Heer, Luftwaffe, Kriegsmarine, Waffen SS)のスタンプが押されているのですが、このWehrpassにはありません。

04-17-2011 03;21;23PM.JPG
1ページ目(右側)には所有者の名前、認識票番号、Wehrpassの発行日(38年)・場所・認証者の名前が記入されています。

04-17-2011 03;22;21PM.JPG
2ページ目の所有者の顔写真が貼ってあり、3ページ目には個人データが記述されています。

(3ページ目の内容)名前: Erich Riedel   誕生日: 7/6/1901(1901年6月7日)

その他の項目としては出生地・国籍・宗教・結婚歴・職業・両親の名前、職業などが記載されていますが達筆(?)すぎて内容不明・・・
他のWehrpassを見てもこの写真は私服姿が多いですね。(入隊前だから当たり前ですが)

04-17-2011 03;23;25PM.JPG
入隊日は1939年8月27日(ポーランド侵攻1939年9月1日の4日前!)、所属部隊はBau-Batl.111(工兵部隊)。
入隊時38歳というのは兵士として比較的高齢ですね。推測ですが何らかの特殊技術を持っていたと思われます。

04-17-2011 03;26;09PM.JPG
受勲歴も記録されている。剣付二級戦功十字章及び東部戦線従軍記章を授与しています。

04-17-2011 03;28;19PM.JPG
転戦歴が記載されているページです。

1939年 ポーランド戦線
1940年(8月)-1941年(5月) フランス戦線 
1941年(6月)-1943年 ロシア戦線(ドニエプル→ドネツ→コーカサス→ハリコフ→ドニエプル)
1944年からはルーマニア~ハンガリーと撤退戦に参加し、最後はオーストリアで終戦を迎えています。

このWehrpassに記録されている遍歴を見る限り、この工兵は西方電撃作戦、バルバロッサ作戦、ブラウ作戦などに参加したことは間違いなく、常にドイツ軍の最前線にいたようです。


FC2 Blog Rankingに参加しています。

←ポチっと応援お願いします!

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
スポンサーサイト
Profile

エーデルマン

Author:エーデルマン
脳内の99%をドイツ軍が占めている、そんなアラフィフ親父です。
注)当時のドイツ軍の装備・生活用品に興味がありますが、特定の団体・思想を支持するものではありません。

↓管理人へのMailはこちらからどうぞ↓

Calender
10 | 2017/03 | 11
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
Category
FC2 Counter
検索フォーム
最新記事
Comments
Archive
ブロとも申請フォーム
Links
RSSリンクの表示
Flag Counter
エーデルマンの参考文献
Ss-brigadefuhrer Und Generalmajor Der Waffen-ss Theodor "Teddy" Wisch
Ss-brigadefuhrer Und Generalmajor Der Waffen-ss Theodor "Teddy" Wisch
個人秘蔵の未公開写真が満載でLSSAHファンは必読の書。著者は友人

WWII ドイツ軍兵器集 〈火器/軍装編〉 (1980年) ワイルドムック
WWII ドイツ軍兵器集 〈火器/軍装編〉 (1980年) ワイルドムック
長年教科書だった本。小宮氏の「ドイツ軍の全貌」の解説がすごい

最強の狙撃手
最強の狙撃手
ドイツ軍No.2スナイパーの回顧録。狙撃シーンもすごいが、当時の兵士の生活も垣間見れる一冊

第2次大戦ドイツ軍装ガイド
第2次大戦ドイツ軍装ガイド
鮮明な写真による軍装品説明はブログ写真撮影の参考にしています

ドイツ軍装備大図鑑: 制服・兵器から日用品まで
ドイツ軍装備大図鑑: 制服・兵器から日用品まで
軍装品のカタログとも言えるボリュームは圧巻。実は密かに打倒を狙っていたり・・・

第2次大戦ドイツの自動火器
第2次大戦ドイツの自動火器
実物のFG42実射レポートを読めるのはこの本だけ

“グロースドイッチュランド”師団写真史―東部戦線におけるGD機甲擲弾兵師団1942‐1944
“グロースドイッチュランド”師団写真史―東部戦線におけるGD機甲擲弾兵師団1942‐1944
ドイツ国防軍好きなら買って損はなし

図説ドイツ軍用銃パーフェクトバイブル (歴史群像シリーズ Modern Warfare MW)
図説ドイツ軍用銃パーフェクトバイブル (歴史群像シリーズ Modern Warfare MW)
ドイツの軍用銃の専門書でビジュアル的に見ていて楽しい

ドイツの小銃拳銃機関銃―歩兵兵器の徹底研究 (光人社NF文庫)
ドイツの小銃拳銃機関銃―歩兵兵器の徹底研究 (光人社NF文庫)
ドイツ軍用銃のバイブル的な書。ドイツ軍スナイパートップ3への一問一答が興味深い

Feldbluse: The German Soldier's Field Tunic, 1933-45
Feldbluse: The German Soldier's Field Tunic, 1933-45
M33からM44までドイツ陸軍の野戦服を網羅。特にM36以前の野戦服は必見

Rations of the German Wehrmacht in World War II
Rations of the German Wehrmacht in World War II
とにかく当時のドイツ兵が食べていた糧食にこだわった一冊

武器と爆薬―悪夢のメカニズム図解
武器と爆薬―悪夢のメカニズム図解
迫撃砲はどうやって砲弾を飛ばすのか?小銃擲弾は?ほかにも大砲や爆弾のしくみを源文マンガでわかりやすく解説

グラフィックアクション GRAPHIC ACTION 1993年 No.17
グラフィックアクション GRAPHIC ACTION 1993年 No.17
このシリーズは市場で見つけたら買うべし

ドイツ武装親衛隊軍装ガイド (ミリタリー・ユニフォーム)
ドイツ武装親衛隊軍装ガイド (ミリタリー・ユニフォーム)
WSS専門だけど全部実物!

鼠たちの戦争〈上〉 (新潮文庫)
鼠たちの戦争〈上〉 (新潮文庫)
映画「スターリングラード」の原作本的な内容だが100倍面白い

鼠たちの戦争〈下〉 (新潮文庫)
鼠たちの戦争〈下〉 (新潮文庫)


スターリングラード 運命の攻囲戦 1942-1943 (朝日文庫)
スターリングラード 運命の攻囲戦 1942-1943 (朝日文庫)
塹壕から故郷へ送った兵士の手紙が興味深い「クリスマスはドイツ風に」の章は涙なくしては読めません

ケルベロス 鋼鉄の猟犬 (幻冬舎文庫)
ケルベロス 鋼鉄の猟犬 (幻冬舎文庫)
ヒトラーが暗殺された後の撤退戦を描いた架空小説。小道具にこだわるところがマニアっぽい

eBay
QR CODE
QR