M39卵型手榴弾 (Eihandgranate 39)

こんにちは。久々にブログのタイトルの背景デザインを変えてみました。これまでは二級鉄十字章のリボンをスキャナーで取り込んだのを使用していましたが、今度のは野戦服のフェルト生地をベースにちょっと凝って作ってみました。手前味噌ですが、なかなか趣があって気に入ってます。
(なお、何故かIEだとこの部分の表示ができませんので、ぜひとも見たいという方はFirefoxの導入を!)

さて、本日はM39卵型手榴弾(Eihandgranate 39)の紹介です。

M39_11_20120813085528.jpg M39_6.jpg
十数年前にドイツかオーストリアの湖の底で大量に見つかったモノの一つのようです。もちろん炸薬は抜かれ、信管は不活性化されています。当時の塗装はほどんど残っていませんが、“卵”らしい外観を保っています。

M39卵型手榴弾の説明は"Wikipedia"が素晴らしい内容なので転載させていただきます。

M24型柄付手榴弾の後継として1939年から生産が開始した手榴弾。製造工法には大量生産が容易なことから、他のドイツ製手榴弾同様プレス加工が用いられ、製造工程が容易な事から、第二次世界大戦中は柄付手榴弾よりも総生産数は多かったとされる。

M39_11.jpg
第一次大戦から柄付手榴弾にこだわっていたドイツ軍ですが、第二次大戦が始まり大量生産に向いた手榴弾の開発を余儀なくされます。ただしM24柄付手榴弾の製造は戦争中も継続して行われ、またM43柄付手榴弾という新型の柄付手榴弾も開発されます。 

GermanEgg005.jpg
第一次大戦のドイツ軍では卵型手榴弾も使用されており、M39はこの手榴弾の後継と言えるかも知れません。

形状は携帯性を重視したことから、従来の柄付型から卵型に変更され、後期生産型には軍服などに容易に吊るすことが出来る様に、下部に引っ掛け用のリングが装着されていた。炸薬はTNT火薬が用いられ、本体重量はM24に比べて若干軽くなったとされる。

M39_12.jpg
TNTの炸薬量はM24柄付手榴弾の170グラムに対して112グラム、重量も595グラム→230グラムと半分以下です。写真の引っ掛けリングが導入されたのは、1942年5月23日付けの規定からとされています。このリングは本来手榴弾どうしを収束したり、破壊対象物に取り付ける為のものらしいのですが、兵士が弾盒のベルトからぶら下げている写真をよく見かけますね。引っ掛け用リングのサイドにはメーカーコード「gzx」と製造年「44」が打刻されています。

炸薬量・殻厚ともに少なめで軽量な手榴弾である。遠くまで飛ばしやすい反面、有効半径は約10mと殺傷範囲は低かった。この事から後にM39は攻撃型手榴弾に分類されている。

M39_74_20120815061800.jpg   
同じく攻撃型のM24柄付手榴弾と。攻撃型手榴弾は爆風(衝撃波)で破壊・殺傷することが目的なので、有効範囲を広げる為に炸薬は薄い鋼板のケースに収められています。
一方、防御型の手榴弾は爆風+金属片の飛散によって敵を殺傷させる為ケースはぶ厚い鋳造製金属で出来ています。ちなみにギザギザの刻み目ですが研究の結果、表の刻み目どおりに割れることは無く、すべり止めとしての効果しかないようです。(破片効果の為の刻み目はケースの裏側に入れることが必要)

発火方式は「摩擦発火式」が用いられ、信管は柄付型手榴弾と同じく信頼性の高い「BZ信管」と呼ばれる摩擦発火式装置が使用されている。 極寒の東部戦線などの寒冷地でも正常に動作した。
M39_2.jpg
左が初期、右が後期のBZ信管です。後期の信管には取り外しが簡単にできるよう取っ手が追加されています。



M39_76.jpg  
主な使用方法は、手榴弾上部の安全キャップを回して外す と、弾核までつながる紐が現れる。この紐を引き抜くことで内部の導火線部に着火し爆発する仕組みである。 またM39の安全キャップにはそれぞれ爆発までの遅延時間ごとに塗装が施され、青だと通常の4~5秒、黄色だと7秒とされ赤だと1秒で爆発する。(吸着地 雷やブービートラップなどに使用)


     M39_3.jpg
青、黄、赤以外に灰色(10秒)というのもあったようです。こちらの信管には青色の塗料が残っています。なおメーカーは別々で「gck 41」、「dna 4」の刻印があります。

映画の影響で「自決用」のイメージが強いM39卵型手榴弾ですが、前線においては、ほど良い炸薬量(笑)と携行性が高く評価され兵士からの人気も高かったと思われます。
M39_10.jpg


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