軍靴の手入れ用品(Stiefelpflege und reinigung)
どの国の兵士も入隊と同時に軍靴を官給品として支給され、銃と同じく命の次に大切に扱うよう厳しく教え込まれました。
国民の血税で購入した軍装品を粗末に扱うべからずということと、靴を常にメンテナンスすること=重要な移動手段である足を保護するという2重の意味だったのでしょう。
本日はドイツ軍兵士が使用した靴のお手入れ用具と関連用品を紹介したいと思います。

まずはお手入れ用具の基本であるブラシ(Bürste)です。ブラシには1.靴に付いたほこりや汚れを落とす、2.靴クリームを革に塗り込む、3.靴クリームを落とし磨く、という3種類の用途あります。
こちらは3種類のブラシがポーチに入ったセット。上から1. 汚れ落し用ブラシ、2. 靴クリームを塗るブラシ、3. 磨くブラシの順番になっています。
ところで専門家によれば保革クリームは指で温めながらゆっくりと塗り込む方法がベストらしいのですが、どうしてもムラが出来てしまうので広い範囲に万遍なくという場合はブラシが良いそうです。
兵営内での靴の手入れ。ブラシの形状から靴クリームを半長靴と編み上げ靴に塗り込んでいるようです。
次は靴クリーム(Schuhcreme)を見ていきましょう。

こちらは直径約8cmの缶に入ったCamilloというブランド名の靴クリームです。
中にはクリームが少し残っており、今でも使えそうです。
この靴クリームは靴以外の革製品にも使えます。塗布することで革を保護し、防水性を高めることができますが、塗りすぎると逆に革をダメにしてしまうのでベタベタしない程度に塗ることが肝心です。

REIBERTには革製品の手入れ方法の記述があります。
図にはシャフト(すねとふくらはぎ部分)や踵はポリッシュし、足首と甲部分はクリームを塗り込むこととあります。
・Mica kit
こちらは身嗜み用品がコンパクトなアルミケースに収納された便利な「Mica」キットです。当時兵士には人気で酒保などで購入することができました。

商品名の「Mica」の刻印のある方の蓋を開けると、髭剃りや歯磨き、整髪などの身嗜みに必要なもの全てが収納されています。
このケースは両開きとなっており、D.R. PATENT (ドイツ帝国特許)が刻印された側を開けると、靴のメンテナンス用具が入っています。
中身を展開したもの。
4種類のブラシに靴クリームの容器が収納されています。黒いブラシは靴用、白いブラシは爪磨きか洗濯用と思われます。なお、この持ち主は一番下のブラシを衣服用として使っていたようで、鉛筆で(Kleider-Bürste)と書かれています。
靴クリーム用のケースは両蓋になっており、反対側にはポリッシュ用の布が入っています。
このmicaキットは飯盒に入れて持ち運ぶことができるよう設計されています。
靴の手入れ道具を飯盒に入れて運ぶというのは、現代の感覚ではかなり違和感がありますが、空きスペースを少しでも有効活用するというアイデアだと思います。
(micaキットについては別途詳しく記事にする予定です)
・ブーツ脱ぎ器(Stiefelknecht)
こちらはブーツを脱ぐ際に使用する器具です。上記は折りたたんだ状態で、使用するには収納されているアームを左方向に展開します。
Y字の部分でブーツの踵を引っ掛け、スタンドに片足を乗せてブーツを脱ぎます。
靴べらと同じくこのような専用器具を脱着に使うことで、ブーツを不必要に消耗させないようにすることも重要です。
・Fuss Poder
外側のみならず内側の湿気も靴にとっては大敵。フットパウダー(Fuss-Puder)で足の汗を防ぐことも靴の状態を保つには効果的です。
(ちなみに下記はベビーパウダーなのですが、傷口をふさぐのにも使用できるようです)

この他、シューキーパーも一般的なシューケアアイテムです。ただし携帯性を考えると果たして戦場に持って行ったかどうかは疑問ですが・・・。
国民の血税で購入した軍装品を粗末に扱うべからずということと、靴を常にメンテナンスすること=重要な移動手段である足を保護するという2重の意味だったのでしょう。
本日はドイツ軍兵士が使用した靴のお手入れ用具と関連用品を紹介したいと思います。

まずはお手入れ用具の基本であるブラシ(Bürste)です。ブラシには1.靴に付いたほこりや汚れを落とす、2.靴クリームを革に塗り込む、3.靴クリームを落とし磨く、という3種類の用途あります。

こちらは3種類のブラシがポーチに入ったセット。上から1. 汚れ落し用ブラシ、2. 靴クリームを塗るブラシ、3. 磨くブラシの順番になっています。
ところで専門家によれば保革クリームは指で温めながらゆっくりと塗り込む方法がベストらしいのですが、どうしてもムラが出来てしまうので広い範囲に万遍なくという場合はブラシが良いそうです。

兵営内での靴の手入れ。ブラシの形状から靴クリームを半長靴と編み上げ靴に塗り込んでいるようです。
次は靴クリーム(Schuhcreme)を見ていきましょう。

こちらは直径約8cmの缶に入ったCamilloというブランド名の靴クリームです。

中にはクリームが少し残っており、今でも使えそうです。
この靴クリームは靴以外の革製品にも使えます。塗布することで革を保護し、防水性を高めることができますが、塗りすぎると逆に革をダメにしてしまうのでベタベタしない程度に塗ることが肝心です。

REIBERTには革製品の手入れ方法の記述があります。
図にはシャフト(すねとふくらはぎ部分)や踵はポリッシュし、足首と甲部分はクリームを塗り込むこととあります。
・Mica kit

こちらは身嗜み用品がコンパクトなアルミケースに収納された便利な「Mica」キットです。当時兵士には人気で酒保などで購入することができました。

商品名の「Mica」の刻印のある方の蓋を開けると、髭剃りや歯磨き、整髪などの身嗜みに必要なもの全てが収納されています。

このケースは両開きとなっており、D.R. PATENT (ドイツ帝国特許)が刻印された側を開けると、靴のメンテナンス用具が入っています。

中身を展開したもの。

4種類のブラシに靴クリームの容器が収納されています。黒いブラシは靴用、白いブラシは爪磨きか洗濯用と思われます。なお、この持ち主は一番下のブラシを衣服用として使っていたようで、鉛筆で(Kleider-Bürste)と書かれています。

靴クリーム用のケースは両蓋になっており、反対側にはポリッシュ用の布が入っています。

このmicaキットは飯盒に入れて持ち運ぶことができるよう設計されています。
靴の手入れ道具を飯盒に入れて運ぶというのは、現代の感覚ではかなり違和感がありますが、空きスペースを少しでも有効活用するというアイデアだと思います。
(micaキットについては別途詳しく記事にする予定です)
・ブーツ脱ぎ器(Stiefelknecht)

こちらはブーツを脱ぐ際に使用する器具です。上記は折りたたんだ状態で、使用するには収納されているアームを左方向に展開します。

Y字の部分でブーツの踵を引っ掛け、スタンドに片足を乗せてブーツを脱ぎます。
靴べらと同じくこのような専用器具を脱着に使うことで、ブーツを不必要に消耗させないようにすることも重要です。
・Fuss Poder

外側のみならず内側の湿気も靴にとっては大敵。フットパウダー(Fuss-Puder)で足の汗を防ぐことも靴の状態を保つには効果的です。
(ちなみに下記はベビーパウダーなのですが、傷口をふさぐのにも使用できるようです)


この他、シューキーパーも一般的なシューケアアイテムです。ただし携帯性を考えると果たして戦場に持って行ったかどうかは疑問ですが・・・。

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