立入禁止区域表示旗セット(Satz Spürfähnchen)
花粉シーズン真っ盛りですが皆さんお平気ですか?今年は昨年より飛散量が少ないようですが、私の花粉による症状は例年と変わらず、鼻水くしゃみ、特に目のかゆみがひどいです。鼻への影響はマスクで多少は防げても、目はむき出しになるので外出がとても辛く引きこもり状態です。(まぁ、基本休日は引きこもり体質なので花粉は言い訳ですが・・・)
さて、今回はガス汚染地域をマーキングする立入禁止区域表示旗セット(Satz Spürfähnchen)を紹介したいと思います。
まず、毒ガスには即効性と遅効性のものがあるようです。(あまり知りたい知識ではありませんね)
即効性ガス:その名の通り、即時の殺傷を目的とすることから殺傷力が強い一方で自然分解が早く、最前線でピンポイント攻撃に使用される。(例:サリン、VXガス)
遅延性ガス:殺傷力は即効性に劣るが、分解に時間がかかる為、敵国の都市や農地などへの無差別攻撃に使用することで経済的・生産的な妨害といった目的で使用される。(例:マスタードガス)
なお、接触して数十年後に被害が出る超遅延ガスというものもあり、とにかく汚染された地域には立ち入らないことが重要です。よって、汚染された地域を立ち入り禁止にする為には、誰が見ても“危険”とわかるような目印を付ける必要があります。

そこで用意されたのがこちらの表示旗(Spürfähnchen)です。長さ50cmのスチール製ポールで赤い防錆塗装がされています。なおガス注意旗(Gasspürfähnchen)という呼び方もあるようです。

海賊のシンボルと同じドクロマークが、底辺8.5cm、等辺11.5cmの三角形の黄色地の旗に描かれています。ポールの一番上に三角旗がすっぽ抜けない為の押え金具、その下には長さを延長できるよう、ジョイント用のループ金具が二つあります。

背の高い草地などでは視認性を高める為、このように2本以上繋ぎ足しました。
なおこのフラッグ、第二次世界大戦においては枢軸・連合軍ともに毒ガス攻撃を行わなかった為、本来とは違う目的で使用されました。
地雷を処理する兵士(捕虜?)の横に表示旗が立てられています。
このブログでもレビューした『ヒトラーの忘れもの』のワンシーン。
コンテンツ作成にあたり、オランダの軍装コレクターTom氏から教本コピーと当時の訓練風景の写真の掲載の許可をいただいたので紹介したいと思います。

(Courtesy of http://www.mp44.nl/)
1939年1月12日発行の『Vorläufige Unmeisung für Die Handhabung der Gasplane, der Gasſpür= und Entgiftungsmittel der Truppe』にはSatz Spürfähnchenは、a Tragetasche(収納ポーチ)、b Trassenband(マーキングテープ)、c Spürfähnchen(表示旗)の3点セットであることが記載されています。



(Courtesy of http://www.mp44.nl/)
一番上の写真の兵士の肩章の兵科色と左端の兵士の専門職章から工兵部隊と思われます。これらの写真から表示旗の本来の使用目的が毒ガス汚染地域のマーキング用だったことが分かります。
続いて収納ポーチ(Tragetasche)の紹介です。

上記の教本に掲載されているものと同じコットン製の収納ポーチです。表示旗を20本収納することができます。ポールの先端が当たる部分は補強されています。
フラップを開けたところ。メーカーコード“bpu”のスタンプがあります。

こちらは後期のタイプで圧縮した紙で作られています。
フラップを開いたところ。メーカー名とWaAアムトのスタンプが押されていますが難読です。

(Courtesy of http://www.mp44.nl/)
ポケットには汚染地域を囲う為のマーキングテープ(Trassenband)を収納することになっていました。こちらの写真もTom氏からお借りしています。
マーキングテープの長さは約2.3kmとのことです。表示旗20本を100m毎に設置するには妥当な長さと言えます。
さて、今回はガス汚染地域をマーキングする立入禁止区域表示旗セット(Satz Spürfähnchen)を紹介したいと思います。

まず、毒ガスには即効性と遅効性のものがあるようです。(あまり知りたい知識ではありませんね)
即効性ガス:その名の通り、即時の殺傷を目的とすることから殺傷力が強い一方で自然分解が早く、最前線でピンポイント攻撃に使用される。(例:サリン、VXガス)
遅延性ガス:殺傷力は即効性に劣るが、分解に時間がかかる為、敵国の都市や農地などへの無差別攻撃に使用することで経済的・生産的な妨害といった目的で使用される。(例:マスタードガス)
なお、接触して数十年後に被害が出る超遅延ガスというものもあり、とにかく汚染された地域には立ち入らないことが重要です。よって、汚染された地域を立ち入り禁止にする為には、誰が見ても“危険”とわかるような目印を付ける必要があります。

そこで用意されたのがこちらの表示旗(Spürfähnchen)です。長さ50cmのスチール製ポールで赤い防錆塗装がされています。なおガス注意旗(Gasspürfähnchen)という呼び方もあるようです。

海賊のシンボルと同じドクロマークが、底辺8.5cm、等辺11.5cmの三角形の黄色地の旗に描かれています。ポールの一番上に三角旗がすっぽ抜けない為の押え金具、その下には長さを延長できるよう、ジョイント用のループ金具が二つあります。

背の高い草地などでは視認性を高める為、このように2本以上繋ぎ足しました。
なおこのフラッグ、第二次世界大戦においては枢軸・連合軍ともに毒ガス攻撃を行わなかった為、本来とは違う目的で使用されました。

地雷を処理する兵士(捕虜?)の横に表示旗が立てられています。

このブログでもレビューした『ヒトラーの忘れもの』のワンシーン。
コンテンツ作成にあたり、オランダの軍装コレクターTom氏から教本コピーと当時の訓練風景の写真の掲載の許可をいただいたので紹介したいと思います。

(Courtesy of http://www.mp44.nl/)
1939年1月12日発行の『Vorläufige Unmeisung für Die Handhabung der Gasplane, der Gasſpür= und Entgiftungsmittel der Truppe』にはSatz Spürfähnchenは、a Tragetasche(収納ポーチ)、b Trassenband(マーキングテープ)、c Spürfähnchen(表示旗)の3点セットであることが記載されています。



(Courtesy of http://www.mp44.nl/)
一番上の写真の兵士の肩章の兵科色と左端の兵士の専門職章から工兵部隊と思われます。これらの写真から表示旗の本来の使用目的が毒ガス汚染地域のマーキング用だったことが分かります。
続いて収納ポーチ(Tragetasche)の紹介です。

上記の教本に掲載されているものと同じコットン製の収納ポーチです。表示旗を20本収納することができます。ポールの先端が当たる部分は補強されています。

フラップを開けたところ。メーカーコード“bpu”のスタンプがあります。

こちらは後期のタイプで圧縮した紙で作られています。

フラップを開いたところ。メーカー名とWaAアムトのスタンプが押されていますが難読です。

(Courtesy of http://www.mp44.nl/)
ポケットには汚染地域を囲う為のマーキングテープ(Trassenband)を収納することになっていました。こちらの写真もTom氏からお借りしています。
マーキングテープの長さは約2.3kmとのことです。表示旗20本を100m毎に設置するには妥当な長さと言えます。
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