M31水筒 (Feldflasche 31) Part5 熱帯用

こちらはドイツ軍の水筒のバリエーションの一つで、コレクターの間では“トロピカル=熱帯用”と呼ばれている水筒です。また椰子の実をくりぬいて作ったような見た目から“ココナッツ”とも呼ばれています。

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1941年に製造がスタートし、同年DAK(アフリカ軍団)に導入されたと言われています。乾燥していて砂の多い土地での使用に耐えるよう、フェルトや革など傷みやすい素材は使用されずストラップはコットン製、カバーはアルミ製の本体の上に直接、木を樹脂で貼り固めた作りになっています。

tropical canteen5
コットン製のストラップはボトルネック部分で革製のネックストラップに結合されています。
飲み口で判るとおり本体はアルミ製です。どうやって木を貼り付けているのかは不明です。(追記:Kar.98Kのラミネートストックと同じ接着材が使われているようです)

tropical canteen3
本体カバー裏側には、D.R.G.M. H.R.E.42 D.R.P.angmという刻印があります。

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カップにもH.R.E 43の文字が刻印されています。製造年は違いますが本体とカップのメーカーはマッチしています。

さて、上記のスチール製カップとの組み合わせは一見正しいように思えますが、ベークライトのカップが付いてしかるべきという説もあります。確かにアフリカのような熱帯地方では鉄は焼けて熱くなるので、ベークライト(熱に強いプラスチック)との組み合わせが適当かとは思います。
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上記が正しい組み合わせのようです。
さっそく、当時の写真で検証しようと、手持ちの写真やウェブを小一時間ほど探してみたのですが、ついにアフリカ戦線で使われている写真を見つけることができませんでした。そこでさらに調べていくといろいろなことが判明。実はこの水筒、東部や西部戦線でも使用されていたようで、むしろ汎用水筒と考えるほうが正しいのかも知れません。アフリカ戦線で使用された水筒は1リットルのタイプのものが多く、写真にも多く写っています。

こちらはチュニジア陥落後の様子を撮影した記録映像ですが、捕虜になったDAK兵士と共に多くの装備が出てきます。


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tropical canteen14
目を皿の様にして探しましたが、一番目にするのはやはり1リットルタイプですね。

ココナッツ水筒は終戦まで作り続けられていたようで、確かにアフリカに限定したものでは無いのかも知れません。、それならば、なぜ木で覆う必要があったのか?ますます謎は深まるばかりです。

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