M31雑嚢 (Brotbeutel 31)

今日は母の日ですね。(あ、時差の関係で日本とは一日ずれております) 
お母さん、毎日毎日、仕事に家事に大変ご苦労様です。我々男共が趣味に没頭できるのも、お母さん(奥さん)、あなたの御蔭です。本当に感謝します。

さて、愛妻家である私は帰宅途中、カーネーションの花束を買って帰りました。普段しないことをすると、またくだらないモノを買ったのかと問い詰められると思いきや、素直に喜んでいただけたようで、いつもブログに載せる写真を撮るのに決まって嫌~な顔をされるのが今日は何も言われませんでした。

そんなわけで、るんるん気分で本日ご紹介するのはM31雑嚢(Brotbeutel 31)です。


B-Bag_17.jpg  
雑嚢は以前も記事にしていますが、今回は極初期のタイプとなります。
 
 
B-Bag_02.jpg
製造年のスタンプが無いので、いつ作られたものか分かりませんが、ベルトループの補強革、青味がかったフィールドグレイという特徴から1940年以前の雑嚢のようです。



B-Bag13-01.jpg
ベルトループの補強革の裏側です。写真では判りづらいですが、緑色っぽい色で塗られています。



B-Bag_04.jpg

以前紹介した初期型の雑嚢と並べてみました。色の違いがはっきりと判ります。

極初期型と初期型のパーツ比較です。

【ベルトフック金具】
B-Bag_20-1.jpg  B-Bag_23-1.jpg
 

【Dリング】
B-Bag_19-1.jpg   B-Bag_22-1.jpg


【ボタン】
B-Bag_26.jpg   B-Bag_27.jpg
極初期型(左)はDリングやベルトフック金具がアルミ製ですが、初期型(右)は鉄製です。ボタンもアルミ製から真鍮製に変更されています。これは何度も書いていますが、貴重な航空資材であるアルミニウムを温存する為です。


さて、これまで極初期型と説明してきたこの雑嚢、実はある秘密があります。

皆さんいいですか?

それでは、いきますよ・・・


1、2 の・・ bann1.jpg  
       
 
B-Bag03.jpg

な、なんと、実は M44雑嚢 でした~

というのは、です。っていうか、軍装に興味が無い人にはさっぱり?なネタですみません。m(_ _)m

B-Bag_28.jpg
どうやら、ツェルトバーンの切れ端を貼り付けてポケットを作ったようです。


B-Bag_29.jpg
この通り、M34クリーニングキットがぴったりと収納できます。

  2_20120116141039.jpg
こちらはM44雑嚢です。ひょっとして、上の雑嚢を真似て作ったんじゃ・・・ なーんてことは無いでしょうが、雑嚢でクリーニングキットを運搬する際に糧食とはちょっと一緒にしたくないという必要性から生まれたアイデアだと思います。このような戦場で兵士によって手を加えられたものは「Field made」と呼ばれています。前回紹介した鉄製バックルもそうですね。

B-Bag_30.jpg  
上蓋の裏には「III./A.R.9」というスタンプが押されています。A.R.はArtillerie Regimentの略なので、「第9砲兵連隊第1大隊第3中隊」の所有物だったようです。


B-Bag_12.jpg
このようにクリーニングキット(あとエスビットも)を分けて収納できれば糧食がオイル臭くならなくてすみます。
ところで雑嚢の中身を以前日記にしましたが、あれからアイテムも少しずつ増えたのでいずれ更新したいですね。
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この記事へのコメント

- 鍛冶屋 - 2013年05月14日 08:06:52

>戦場で兵士によって手を加えられたものは「Field made」と・・・
こう云うお話は興味深いですね。
日本軍などは、こう云った"かってな事"は許されなかったじゃないでしょう。

Re: タイトルなし - エーデルマン - 2013年05月14日 09:18:09

鍛冶屋さん

まいどコメントありがとうございます。
ドイツ軍も他国の軍隊同様、装備は部隊から貸与されるものなので、好き勝手に改造は許されてなかったと思います。しかし支給された装備が壊れたら現状復帰させるのが現場の義務、実際は補修と称した改造がある程度許されていたのでは無いかと。まぁ、こういうポケットの場合、表からパッと見わかりませんし最悪上官から言われたら取り外せば良いわけで、現場の知恵みたいなものが垣間見えて面白いですね。

- ノイスコプフ - 2013年05月27日 08:01:35

興味深く拝見しました。縫い付けが素人ミシンっぽくお見受けしますが、実物をご覧になってもそうでしょうか。
ところで、この種の改造って何時ごろからされていたんでしょうか。極初期にされているということになると、古典的な改造例ということになるのかもしれませんが、それにしては残存数が少ないような気もします。
いずれにしても仕様の追加変更には時間がかかったんですね。

Re: タイトルなし - エーデルマン - 2013年05月27日 09:54:14

>ノイスコプフさん
改めてミシン目を見てみましたが、どう見ても素人の縫い方ですね。(記事の信憑性が高まってホッとしました)
改造の時期ですが、中期以降、ひょっとすると大戦末期に前線に支給されたM44雑嚢を見た兵士が「あ、それっていいじゃん」と思って普通の雑嚢にポケットを取り付けた可能性も十分にあります。
これが初期からポピュラーな改造、たとえば野戦服の丈を短くするような改造だったら、もっと残存数があっても良いはずですしね。このように、いろいろ想像させてくれる雑嚢です。

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