アイゼン(Steigeisen)

こんにちは!エーデルマンです。
本日はお約束通り、山岳猟兵アイテムをアップします。冬山での必需品、アイゼン(Steigeisen)です。

cramons4-1.jpg

アイゼンを手にするのは、小学校の耐寒遠足以来です。名前の由来や歴史については、いつも通りWikipediaにお知恵を拝借したいと思います。

ドイツ語のシュタイクアイゼン (独: Steigeisen ) に由来する。「(動詞)登る=steigen」と「鉄=eisen」から成る語であり、単に「アイゼン」でこの道具を指すのは和製語である。日本では他に、英語、フランス語によるクランポン (英: Crampons ) という呼称も使われる。

-「Wikipedia」より-


cramons5-1.jpg
こちらのアイゼンはエッケンシュタイン型と呼ばれるもので、以前紹介したピッケルハンマーと同じSTUBAI社製です。「43」は製造年では無く、靴のサイズを意味しており、ドイツでは無くEUR表記です。ちなみに当時の靴のサイズについてはこちらを参照下さい。
なお、アイゼンにはエッケンシュタイン型の他にホレショフスキー型というものがあるようです。
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こちらはネットで拾った写真。奥がエッケンシュタイン型で手前がホレショフスキー型です。

毎度同じネタですみませんが、映画『アイガー北壁』では、アイゼンが小道具として出てきます。(厳密には出てこないが、主人公たちの運命を左右すると言えば良いでしょうか・・・)

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映画を見ると氷や氷化した雪の上を歩く際には、アイゼンは必需品ということがしみじみと判りました。

cramons7.jpg
アイゼンはこのような専用のバッグに入れて携帯されます。底はスチール板で補強されています。

cramons6.jpg

ところでアイゼンにはエッケンシュタイン型とホレショフスキー型があると書きましたが、爪の数も4本から12本までいろいろな種類があるみたいです。
(再度Wikpediaから引用します)

1930年頃に登山家で鍛冶屋のローラン・グリベル(Laurent Grivel )は前爪2本を追加した12本爪アイゼンを開発した。前爪の追加によりステップを切る必要がなくなり、登攀スピードが劇的に向上し、困難な氷壁を登れるようになった。12本爪アイゼンは1938年のアイガー北壁初登頂のときにも使われた(ただしオーストリア隊は10本爪アイゼンを使用しており、後から登り始めた12本爪を使うドイツ隊に追いつかれている)

-「Wikipedia」より-

12本爪アイゼンを使用したドイツ隊(アンデレル・ヘックマイヤー、ルートヴィヒ・フェルク)は、オーストリア隊(ハインリヒ・ハラー 、フリッツ・カスパレク)に追いついた後、追い越すのではなくパーティを組み、力を合わせて1938年7月24日、ついにアイガー北壁初登頂に成功しました。

cramons10.jpg 
オーストリア隊のハインリヒ・ハラー(右から二人目)は、第二次大戦前夜の1939年にドイツのナンガ・パルバット遠征隊に参加、インドから帰国途中にイギリス軍の捕虜となった後、脱走しチベットに逃げ込みます。

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逃亡中チベットで過ごした7年間を書いたハラーの手記はブラピ主演で映画化されました。映画も良かったですが、個人的には原作の方が面白かったです。おっと、話がちょっと脱線してしまいました。




cramons8.jpg

横から見たところで右側がつま先です。てっきり12本爪だと思っていましたが、10本爪アイゼンですね。
爪の数が多ければ多いほど、滑り止めとしての能力が高いですが、当然数が多くなるほど重くなる上、爪の張り出しにより氷雪面以外の地面では歩きにくくなります。

こちらは〝軽アイゼン〟と呼ばれるアイゼンで、爪は4本です。夏の雪渓や積雪期の低山で使用されました。

cramons1.jpg

このアイゼンは土踏まずの部分に取り付けます。当然グリップ力は10本爪のアイゼンに比べて落ちますが、コンパクトで持ち運びには便利です。

cramons3_20170701230047b2b.jpg
裏側から見たところ。「3」はサイズ表記でしょうか?

cramons2_20170701230826583.jpg
こちら側にはメーカー名と思われる刻印があります。ハンマーで紹介した「SPORTHAUS SCHUSTER MÜNCHEN」の刻印になんとなく似ていますが、かなり摩耗しており判読不可能です。

登山靴への取り付けは面倒なので時間の関係で実践しておりませんが、こちらのサイトに詳しく掲載されていますのでリンクを貼っておきます。

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