フードコンテナー (Essenbehälter) Part3

こんにちは、エーデルマンです。今週末は先週と比べるとだいぶ暖かいですね。気温が上がるのは良いのですが、同時に花粉が飛び始めるわけで、花粉症の私にとっては辛くて長い引き籠り生活のスタートとなります。引き籠り期間中は頑張ってコンテンツを充実させていきたいと思います。

さて、今回はドイツ軍が使用したフードコンテナー(Essenbehälter)のバリエーションとアクセサリーを記事にしたいと思います。
 Essenbehalter_N1S_201802121420186ea.jpg  
こちらは1942年製のフードコンテナーです。大戦初期~中期に製造されたタイプで当時の写真にも多く写っています。
Essenbehalter_N2.jpg 
フードコンテナーの使用目的については、以前こちらで説明しているので省きます。
Essenbehalter_3.jpg 
高さ40cm、横幅36cmです。本体はアルミ製でフィールドグレイで塗装されています。
12リッターもの食糧を入れて運ぶには、本体もなるべく軽い方が良いということで当時は貴重なアルミが使用されました。(どれほど貴重だったかはこちらの記事で説明しています)
  
しかし「軽い」「錆びにくい」と良い事尽くめのアルミですが、難点は写真のように塗装が剥げやすいところですね。

foodcontainer21.jpg
こちらの写真には、塗装が剥げて地肌が思いっきり見えているフードコンテナーが映っています。

Essenbehalter_25-4.jpg     
上部写真。持ち運び用の取っ手と蓋を固定する為の板金がリベットで取り付けられています。
Essenbehalter_N16.jpg    
蝶ナットとヒンジによるロック機構で蓋を密閉します。

Essenbehalter_N10.jpg

写真のように上蓋の裏側にはレードル(Schöpflöffel)が収納できます。(レードルについては後述)

Essenbehalter_7-1.jpg  
“CCJ 42”の刻印。CCJはF.W. Bröckelmann, Aluminiumwerk GmbH KGのメーカーコード。

Essenbehalter_37.jpg 

続いて後期のタイプを紹介します。

Essenbehalter_N5-1.jpg   Essenbehalter_N5.jpg 
こちらは1943年製です。
 Essenbehalter_N4-1.jpg  
初期型のフードコンテナーと形状は同じですが、材質はスチール(鉄)に変更されています。また1943年以降に採用された標準色、ダークイエロー(ドゥンケルゲルプ)で塗装されています。

Essenbehalter_N7.jpg 
戦中・戦後の保存状態は良かったようで当時の塗装が90%以上残っています。所々にサビ止めの赤い下地塗装(プライマー)が見えています。

Essenbehalter_19N2.jpg 
フードコンテナーは外容器と内容器の二重構造になっており、長時間保温することができます。内容器と蓋の裏側はスチール製で琺瑯加工されています。

Essenbehalter_14.jpg
初期型と並べて見ると加工の違いが分かります。初期型はリベット止め、後期型は溶接止めです。

Essenbehalter_16.jpg
上蓋には“djo” 43”の刻印。メーカーは残念ながら不明です。

NARA 3


アクセサリーの紹介です。まずは、レードル(Schöpflöffel)から。

 Essenbehalter_34-3.jpg 
フードコンテナー専用のレードルです。全長29cmで一杯分の容量は300mlです。アルミの鋳造製。
Essenbehalter_31.jpg  
Essenbehalter_28-1.jpg  
レードルはフードコンテナー上蓋の収納できるようになっています。取り付け金具には少し角度が付けてあって蓋を閉じる時にレードルが本体と干渉するのを防いでいます。
Essenbehalter_33.jpg   
こちらは大変珍しいスチール製のレードル。内容器と同じく琺瑯加工されています。

Essenbehalter_N18_20180212184558cd2.jpg

最後にストラップ。


Essenbehalter_23-1.jpg Essenbehalter_24-1.jpg 
フードコンテナーを背負って運ぶストラップには、全革製と革+ウェブ製の2種類があります。刻印を見る限り、全革製は戦前から大戦初期、ウェブ製は1943年以降に製造されたものが多い感じです。

Essenbehalter_20-1.jpg 
上部のバックル部分。全革製はアルミ製、ウェブ製はスチール製です。ウェブ製の革部分はコードバンのような材質です。

Essenbehalter_26.jpg Essenbehalter_27.jpg 
ストラップの下部。すぐに取り外せるようフックの形状をしています。

Essenbehalter_21.jpg
全革製は1939年製でBerlinにあったメーカー名とアムトが刻印されています。
Essenbehalter_22-1.jpg 
こちらは1943年製。”hla”はMetallwarenfabrik Treuenbrietzen GmbHのメーカーコード。

Essenbehalter_6-1.jpg 
ストラップを取り付けた状態。ストラップは丈夫な革で作られており、幅が広く負荷を分散出来るようになっています。
Essenbehalter_15.jpg
中期以降の組み合わせ。ウェブ製への切り替えは革の温存とは別に寒冷地対応もあったと思われます。

Bessarabia-Ukraine-Crimea-299.jpg 
フードコンテナーを担いで食糧を運搬するドイツ兵。温かい食事は疲れた兵士に生きる気力を与えたと思います。
一方で大きなフードコンテナーを背負った食料運搬兵は敵の狙撃手の標的になり易く、そのような危険な任務に就いた兵士はさぞかし戦友たちから感謝されたことでしょう。
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