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工兵用戦闘パック(Pioniersturmgepäck)

今日は去年の夏を思い出すような暑さですね。いつもブログにアップする写真は自宅のベランダで撮っているのですが、すっかり日焼けしてしまいました。
 
さて本日は前回の日記で予告した工兵用戦闘パック(Pioniersturmgepäck)の紹介です。戦闘梱包は戦闘パックは背嚢とサイドポーチで構成されたセットで1941年3月に導入されました。
  
Cutter18.jpg

まずは背嚢から紹介します。背嚢にはM31飯盒(Kochgeschirr 31)、M31ツェルトバーン(Zeltbahn 31)のほか、M39発煙(Nebelkerze 39)と工兵用爆薬(Pionier Sprengmittel)の一つ、3kg爆薬(Geballte Ladung 3kg)を収納することになっていました。
Pi-pack2.jpg
コットン製で寸法は縦40cm x 横20cm x 奥行20cmです。Aフレーム(Gefechtsgepäck für Infanterie Schützenkompanien)のようにDリングでYサスペンダー(Koppeltraggestell fuer Infanterie)に取り付けます。
Pi-pack3-1.jpg
背景のサイドビュー。左側には3kg爆薬と弾幕を入れるポケット、右側にはスコップを取り付ける為のストラップがあります。
Pi-pack7-1.jpg
Pi-pack8-1.jpg
サイドのポケットの蓋はU字金具にウェブストラップを通して固定します。
上部のポケットの内寸は17cm、下部は15cmです。なお規定ではM39発煙は上側、3kg爆薬は下側のポケットに収納することになっていましたが、上下共にに3kg爆薬を入れることもできます。

Pi-pack27.jpg  
こちらが3kg爆薬(Geballte Ladung 3kg)。縦19.5cm x 横16.4cm x奥行7.6cmの亜鉛製のケースに3kgの爆薬が詰められています。

Pi-pack28.jpg

「H.Dv.316 Pionierdienst aller Waffen (All.Pi.D.) vom 11.2.1935」内のイラスト。右側に信管を取り付けるソケットに封止が貼られているのが分かります。

s-l1600.jpg
下側のポケットの蓋が開いており、中に3kg爆薬が入っているのが分かります。
Pi-pack4.jpg
背嚢の背中に当たる部分には折り畳んだツェルトバーンが収納できます。
Pi-pack5.jpg
背嚢の上部には飯盒専用のポケットがあります。爆薬と飯盒という組み合わせにはかなり違和感・・・。

Pi-pack25.jpg 
ウェブ製のストラップにはハトメが5つあり、バックルで固定します。
 
続けてサイドポーチの紹介です。

Pi-pack11-1.jpg  
サイドポーチはウエストベルトの弾盒(Patronentaschen)の位置に取り付けます。

本来、サイドポーチは左右同じメーカーでストラップで連結されていますが、残念ながら連結ストラップは切り取られています。これは片方のみ使いたい場合に兵士がナイフなどで切ったと思われます。ちなみに上記はそれぞれメーカーが違います。
Pi-pack24.jpg
(Courtesy of http://www.mp44.nl/)
こちらはTom氏からお借りした画像で、左右連結されているオリジナルな状態です。

Pi-pack10.jpg
左側のポーチには1kg爆薬(Sprengbüchse 24)とクリップに装填した7.92x57mm小銃弾を20発収納します。

Pi-pack29.jpg 

こちらは1kg爆薬(Sprengbüchse 24)。縦20cm x 横7.5cm x奥行5.5cmの亜鉛製のケースに1kgの爆薬が入っています。

Pi-pack30.jpg 
信管ソケットは3か所あります。(爆薬は他にもいくつか種類があり、別途記事にしたいと思います)
Pi-pack12.jpg
中は仕切られており、1kg爆薬が2つ収納できます。

Pi-pack13-1.jpg 
小銃弾用ポケットには合計20発入ります。

Pi-pack11.jpg
右側のポーチには3kg爆薬、ガスマスク、左側と同じく小銃弾が20発を収納します。

Pi-pack16.jpg
メインのポケットには3kg爆薬が1個収納できます。 
Pi-pack14.jpg
手前のポケットにはガスマスクを収納します。
Pi-pack15-1.jpg 
内側はゴム引きで防水加工されています。

Pi-pack33.jpg  
こちらのポーチのストラップは大変珍しいタイプで工兵用ポーチ以外に末期の水筒にも使われています。
協力:牛島えっさい氏

67ae26743bf6aae72c8c6ef2c63d9920.jpg
サイドポーチには爆薬の代わりに手榴弾を入れることもありました。

スタンプ
Pi-pack18-1.jpg 
Pi-pack19-1.jpg 
Pi-pack20.jpg 
上から背嚢、左側、右側のサイドポーチに押されたスタンプ。当然メーカーが違うのでバラバラです。
Pi-pack1-1.jpg
工兵用戦闘パックと他の装備をYサスペンダーとウエストベルトに取り付け工兵装備を再現しました。

Pi-pack34-1.jpg
こうやって実際に着装してみると、連結されたサイドポーチは非常に取り付けにくく、ついストラップを切りたくなる気持ちが分かります。(肩章が歩兵科ですが、気にしないで下さい)


Pi-pack35-1.jpg 

Pi-pack36-2.jpg


改めて連結されたサイドポーチと工兵用スコップが欲しい・・・。
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この記事へのコメント

工兵戦闘パック待ってました! - ゲルマンスキー - 2019年05月26日 15:19:15

なるほど、どこに何を入れるのか、
よく分かりました!
ありがとうございます(°▽°)

Re: 工兵戦闘パック待ってました! - エーデルマン - 2019年05月26日 17:57:40

>ゲルマンスキーさん

お待たせしました。やっとアップできました。
お役に立てれば幸いです。

- アンモ突撃隊 - 2019年05月28日 21:33:36

工兵戦闘パック素晴らしいコレクションですね!

歩兵もかっこいいですけど工兵もまた一味違うかっこよさがありますね!

背嚢に関してはやはり飯盒の収納が不思議ですが、またそこに特徴があってかっこいいです。

大変勉強になります、

詳細な説明ありがとうございます。

Re: タイトルなし - エーデルマン - 2019年06月01日 22:22:23

>アンモ突撃隊 さん

コメントありがとうございます。

> 歩兵もかっこいいですけど工兵もまた一味違うかっこよさがありますね!
> 背嚢に関してはやはり飯盒の収納が不思議ですが、またそこに特徴があってかっこいいです。

塹壕戦でトーチカや鉄条網破壊の為に、爆薬を抱えて真っ先に飛び込んで行く役目なので装備も気合が入っています。
飯盒は雑嚢に括り付けても良かったと思いますが、あえて専用のポケットがあるのが面白いです。兵士にとっては、やはりメシが一番大事なのかも知れません。

>
> 大変勉強になります、
>
> 詳細な説明ありがとうございます。

またぜひお越し下さい。

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