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工兵スコップ(Pionierspaten)

こんにちは、エーデルマンです。ついに五輪が開幕しましたね。今回コロナのグダグダやほとんどの競技が無観客で開催されるということで、自分の中ではイマイチ盛り上がりに欠けていましたが、開会式で入場する各国の選手たちを見て、一気に実感が湧いてきました。どの選手も持てる力を如何なく発揮して欲しいと思います。

さて、今回はドイツ軍工兵に支給された工兵スコップ(Pionierspaten)を紹介します。

Pi_Shovel1-4.jpg
塹壕やバリケードなどの構築、地雷を埋設あるいは除去といった地面を掘る任務が多い工兵部隊には、大型のスコップが支給されました。

Pi_Shovel22.jpg
『REIBERT』に掲載されている、対戦車壕。上の図は機銃と兵士2名分の壕。一つの壕には深さ1.2m、幅2.5mのスペースが必要でさらに下の図のように壕と壕を繋ぐ場合、携帯スコップ(Kleines Schanzzeug)だけでの作業は困難です。このような場合、工兵スコップ一択となります。

Pi_Shovel4-1.jpg
ブレード(刃)の形状はU字形で足をかける部分は薄い鋼板で補強しています。ブレードの寸法は縦24cm、横22cmです。

Pi_Shovel15-1.jpg
工兵用と一般的な携帯スコップとの大きさ比較。携帯スコップが全長50cmに対して工兵スコップは88cm。まるで子供と大人用ほどの違いがあります。

Pi_Shovel20.jpg
モデラーにとっては戦車や装甲車の車体に取り付けられたスコップということで馴染み深いと思います。ただし車載用のスコップは全長110cm。ブレードは同じサイズで柄の部分が長くなっています。

Pi_Shovel14-1.jpg

柄の長さは約66cmです。先端は丸く加工されており、グリップが効くようになっています。携帯スコップと同じくナラのような硬い木材で作られています。

Pi_Shovel3.jpg
スコップには1943とスペードの刻印があります。スペードの中のAB&Cの文字が消えてしまっていますが、こちらは金物会社のA.Bredt & Co社のマークです。ご存知の通り、スコップは英語でSpadeとも言います。

ーキャリングケース
Pi_Shovel5.jpg
工兵スコップには専用のキャリングケース(以下、ケース)が付属します。ブレードをすっぽりと覆うような造りになっています。こちらは全て革製ですが、人造皮革製のタイプも存在しています。

Pi_Shovel8.jpg
ケースのサイドにはスリットがあり、ブレードの出し入れがし易くなっています。

Pi_Shovel7-2.jpg
ケースを取り付けた状態。背面にはナス環が付いており、雑嚢のDリングに引っ掛けて運搬することが可能です。

Pi_Shovel6.jpg
こちらはウエストベルトに取り付ける為の革タブです。スコップ以外に斧にも使用できる共通タイプです。

Pi_Shovel12.jpg
メーカー名『WALTER DUCHSCH, NOR.PETERDORF I/ RSGB.』と1937年の刻印があります。
Pi_Shovel9.jpg
まず革タブのループ部分にウエストベルトを通します。

Pi_Shovel11.jpg
ケースのナス環を革タブのリングに引っ掛けます。

Pi_Shovel17.jpg
取り付け完了。一点保持の状態ですが、ブレードが重いのでそれなりに安定しています。

Pi_Shovel23.jpg

Pi-pack2.jpg
こちらは以前紹介した工兵用戦闘パック(Pioniersturmgepäck)の背嚢ですが、こちらとの組み合わせでより安定した運搬が可能となります。

Pi_Shovel18.jpg
背嚢の側面にあるベルトでスコップの柄を固定します。

Pi_Shovel10-3.jpg
ベルト穴は5つあり、柄の太さに合わせて調整できます。
Pi_Shovel13-5.jpg
戦闘工兵パックをフル装備で並べてみました。この装備をしている当時の兵士の写真をストックフォトで購入して掲載しようと思いましたが、商用でないオプションなのに高くかつ5年間のみしか使用できないので断念。(こちらにURLのみ掲載します 誰か買って~)


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脳内の99%をドイツ軍が占めている、そんなアラフィフ親父です。
注)当時のドイツ軍の装備・生活用品に興味がありますが、特定の団体・思想を支持するものではありません。

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